ファミリーサポートコーチング講座

 「ファミリーサポート(FS)コーチング講座」は、文字どおり、より良い家族関係や人間関係を実現するために読者の皆さまをサポートするコーチング講座です。
 毎週月曜日配信予定です。皆さまの家庭生活、信仰生活、社会生活にぜひお役立てください。

103回 反発と不安な気持ちが安堵感と温かい気持ちへ

ナビゲーター:西森 響
監修:阿部 美樹(伝道教育局)

 今回は、牧会者コーチング講座で学んだ内容を現場で実践された50代男性の証しをお届けします。

変わらない陰の思い
 セッションを受けることになった祝福二世(28歳、女性)に、コーチングの主題(テーマ)を決めてもらったところ、自分の心の中にある反発と不安な気持ち(陰の感情)を解消したいということでした。

 言葉で表現しきれない陰の感情をイメージ化するために、「何色なのか?」を聞きました。
 それは濃い紺色で、自分の周りを覆ってしまうくらいの大きさで、冷たく、痛いものだという答えでした。

 次に、陽の感情を高めるために「神様、真の父母様との心情的な出会いで思い浮かぶ場面」を聞きました。
 しかし、なかなか思い浮かばない様子だったので、これまでの人生の中で「幸せだなあ、うれしいなあと感じたことのある場面は何だったか」を聞くと、子供の頃、「こどもの日」に家族皆で出かけた時の思い出とのことでした。

 その後、幸せな感情のイメージを聞いていくと、黄色くて暖かい、それを神様もご覧になって喜んでいらっしゃるということでした。
 さらにクライアントを、神様と一緒に自然の中に出かけてみるイメージに導くと、広い草原と緑が広がり、いろいろな花々が咲いていて鳥の鳴き声も聞こえてくるということでした。

 そのようにしながら、陽の感情のイメージと気持ちを広げていき、先ほどの陰の感情を見つめてもらいましたが、少し色が薄くなっただけで、依然として変化はなく、大きく重い感じでした。

真の愛を与え続ける
 そこで、陰の感情と対話してみることにしました。その陰の感情を擬人化して名前を付けてもらうと、クライアントは「頑固」がよいということでした。
 そしてクライアント自身の思いをその「頑固」に伝えてもらったのですが、反発して受け止めてもらえませんでした。

 さらに神様の真の愛を球の形にして渡そうとしても、最初はソッポを向かれました。
 しかしクライアントは諦めず、「頑固」の前にひざまずいて、両手で球の形にした真の愛をずっと与え続けていくことをイメージしていきました。

 すると「頑固」は、そのイメージを受け取ってくれました。段々と手に真の愛のぬくもりが伝わっていき、濃い紺色から水色に変化し、反発心と不安な気持ちが安堵感と温かい気持ちに変わっていきました。

 最後は陽陰が完全に統合されて、「最初にあった陰の感情は自分の成長にとって必要なものだ」と肯定的な意味として感じ取れるようになりました。

 今回のコーチ体験を通して、負の感情があまりにも大きいようなクライアントの場合でも、ポジションチェンジ(対人関係改善のためのスキル)などを取り入れながら体感を通してより実感することができれば、潜在的な意識が引き出されて課題を自ら解決することができるし、クライアント自身がすでに解決する力を持っているということを学ぶことができました。

コーチとして、クライアントとして
 私がクライアント体験をした時には、イメージ化と体感を通じて自分の潜在意識の中にあった陽の感情が引き出されて喜びが湧きました。

 コーチ体験では、神様とクライアントをつなぐ役割だけでなく、神様の親の愛がコーチを通してクライアントに伝わっていくことを感じました。

 学習と実践を続けていく中で、アソシエーション(主観的視点)とディソシエーション(客観的視点)、心のリフレーミング(視点の枠組みを変える)などを普段の生活の中でも行っていくことで、安心・安全な心の状態がつくりやすくなることを実感しました。

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 次回は、牧会者コーチング講座で学んだ50代男性の感想をお届けします。

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