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「性解放理論」を超えて(69)

フェミニズムを超えて、真の男女の愛へ②

 「統一思想」すなわち「神主義」「頭翼思想」によって生きるのか、神の言(ことば)を否定する思想を選択するのか…。
 「『性解放理論』を超えて」を毎週月曜日(予定)にお届けします。

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大谷明史・著

(光言社・刊『「性解放理論」を超えて』より)

六 フェミニズムを超えて
(四)フェミニズムを超えて、真の男女の愛へ②

 真(まこと)の母である韓鶴子(ハン・ハクチャ)夫人は、「世界平和女性連合」について、男女の和合ための女性運動であり、男性たちと相互補完的に協力することによって、真の家庭を建設することをその理想としていると語りました。

 これまで私が繰り広げてきた世界女性運動は、男性の権威に対する挑戦や、女性の権利ばかりを強調するフェミニズム運動とは、根本的にその性格を異にしています。今まで西欧社会で発展してきた女性運動は、相克的で衝突的な西洋の闘争精神を反映したフェミニズム運動ですが、私たちの運動は、互いに相応的で相補的な東洋の調和の原理が土台になった、和合の女性運動なのです。男性たちにできないこと、すなわち女性たちだけができることを探し出し、男性たちと相互補完的に協力することによって、真の家庭を建設することをその理想としています(※25)

 さらに男性と女性は、真の愛を中心として価値的に完全に平等な存在であると語りました。

 このように神様の真の愛の理想のもとに一つになった男性と女性は、同位権と同参権だけではなく、互いのものを自らのものとして共有することによって、真の愛を中心として価値的に完全に平等な存在となるように創造されました。ですから、男性と女性は、互いに相手の特性と気質と役割をまねたり、それを羨(うらや)んで奪う必要性が生じたりするような対立と敵対の関係ではありません。真の愛で自分のものを相手に分け与え、相手側をさらに完成させてあげながら、より大きな次元で一つになることによって共有する関係です(※26)。

▲言語(言説)が女性を抑圧しているフェミニズムの男女観

▲ロゴスに導かれている「統一思想」の男女観

 女性解放運動自体は神の摂理に適(かな)うものでしたが、やがて女性解放運動から、女性中心の言語を造ろうとか、男女の性差を攪乱(かくらん)し、性差をなくそうとか、男性の支配から独立しようなどという、過激なフェミニズムが生じてきました。そして、いつしか女性解放運動は思想的な戦いとなってきたのです。

 性解放理論と過激なフェミニズムの崩壊の後に来るのは、神の愛を中心とした、純潔に基づいた真の夫婦愛の理念です。真の夫婦愛による真の家庭が核となって築かれる社会、世界が、来たるべき理想社会であり理想世界です。そこでは男性による女性の虐待はなく、女性の男性に対する反抗もありません。男性と女性が真の愛のもとで、共に喜び合う世界であり、そこでは男女の真の平等が実現されるのです。

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25 韓鶴子『平和経』(948
26 同『平和経』(1001

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 次回は、「『ジェンダー・フリー』の登場」をお届けします。


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