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心情開拓
心霊を育てる生活原則(87)

 原理を生活化するために、李耀翰(イ・ヨハン)先生(1916~2019)が信仰のイロハを日本人の心情を分析しながら説かれた講話集、「心情開拓~心霊を育てる生活原則」を毎週金曜日配信(予定)でお届けします。
 家庭連合の教会員の皆さまはもちろん、世代を超えて多くのかたに読んでいただきたい書籍です。

李耀翰・著

(光言社・刊『心情開拓~心霊を育てる生活原則』200549日第3版発行〉より)

4 復帰歴史に見る生活原理
(1970年1121日)

▲李耀翰先生

【イエスを中心とする路程】
イエス様の家庭の状況

 第一次世界的カナン復帰路程。ここには、イエス様御自身のことはもちろん、家庭における摂理は書いてありません。家庭から追い出されて、洗礼ヨハネに向かった時から「原理」は説いていますが、まず家庭の摂理があるはずなのです。ヨハネの家庭と、マリヤとイエス様。そのマリヤの兄弟がイエス様の家庭にならなければいけなかったのです。

 ヤコブも、ラケルの兄弟がイスラエルという立場を立ててあげたのと同じく、イエス様も家庭的に信仰基台、実体基台と、みんなつくらなければならなかったのです。それで結局、家庭で失敗したのです。家庭でヨセフにも微妙な関係であり、イエス様のあとに生まれた兄弟たちに対しても、相当微妙な関係であり、マリヤとイエス様の関係がとても微妙だったのです。

 家庭的にとても悲観していたイエス様は、だれとも話せなかったのです。だから家庭的愛を知らないイエス様だったのです。マリヤが、ヨセフと結婚する前に連れて入った子だから、マリヤはヨセフの前に頭があげられません。主人に対して面子が立たないから、堂々たる夫人の立場に立てなかったのです。いつもこのことで、家庭から、親戚から無視され、いつも日陰に暮らしたマリヤです。

 夫婦がそうだから、イエス様も微妙な立場で、水をくみに行ったり、炊事の仕事もやったり、洗濯もやったり、僕(しもべ)の生活をしたそうです。僕の生活で、たまに隣の街に行って、エルサレムから来た先生たちと夜通し聖書を討論したりするものだから、家族からは、「あいつはもう、家の仕事に責任をもたない」と言われて、相当いじめられたりして、孤児みたいにして大きくなったということです。

 朝から晩まで仕事をやらないと御飯も食べられないくらいの悲しい環境で育てられ、家庭において自分の内容を話すことができなかったのです。子供の時からそういうふうに無視され、微妙な関係ですから、家庭的な秘密を話すことができないのです。マリヤも、神の摂理で啓示を受けて生んだという動機はあるのですが、生んだあとには、別にそのイエス様を通じて学ぼうとする態度ではなかったのです。動機は良かったのですが、家庭的にあまり悲惨で、経済的に、心情的に、相当複雑になったものだから、イエス様を通じて何か聞こうともしないで、マリヤも自分の事情にかまけていたのです。それで、家庭生活をいい加減に過ごしてしまったのです。

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 次回は、「イエス様と洗礼ヨハネ」をお届けします。


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