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霊界の実相と地上生活(71)
ルーシェルが堕落したのちの天使世界

 36家庭の李相軒(イ・サンホン)先生(1914~1997)が霊界のさまざまな事実を証しされたメッセージ、「霊界の実相と地上生活【霊界の様相編】」を毎週土曜日配信(予定)でお届けします。

世界平和統一家庭連合

(光言社刊『霊界の実相と地上生活』より)

第三部 天上の秘密
第一章 天使世界
二 ルーシェルが堕落したのちの天使世界

李相軒先生

 神様は天使を創造する時、本然の天使が堕落することを予想しながら、別の天使を創造することはなさいませんでした。ルーシェルは本来、人間の前に天使長としてつくられたのですが、自らの位置を離脱し、神様の立場に立って、神様のふりをしながら生活しました。このような過程でルーシェルは、あらゆる手段と方法を総動員し、他の天使たちを自分の味方にしようとしました。そのたびに神様は、様々な次元からルーシェルに言い聞かせました。しかし、ルーシェルは神様の仰せを軽視し、神様の目を避けながら、自らのアジトをつくり始めました。その事実を神様が知らないはずがあるでしょうか! 神様は子女を愛するがゆえに、すべての天使を結集し始められました。

 ところで、なぜ神様と常にアンテナを共にし、天使たちに保護されているエバが、ルーシェルの誘惑に陥り、非原理的な行動を取り、非原理的な立場に落ちてしまったのでしょうか。ここでそれをはっきりとさせましょう。地上においても霊界においても、そして堕落前においても堕落後においても、神様の創造本然のみ旨は変わりなく、人間に対する神様の愛にも変わりがありません。

 しかし、その時人間はまだ成長過程にあり、責任分担を全うしえず、天使たちも神様と同じような立場に立って見つめることができなかったため、自らの位置が神様のように高まるというルーシェルの誘惑に、天使たちは耳を傾けるしかありませんでした。人間はもちろん、天使たちにも創造目的を実現しようという欲望があるため、天使たちもルーシェルに誘惑される可能性があるのです。こうして一部の天使たちは、神側に立つことができず、ルーシェルの誘惑と命令に従うようになったのです。言い換えれば、神様の創造した数多くの天使たちが、二つの派に分かれるようになったのです。このようにして、ルーシェルの役事(やくじ)が始まる随所に、数多くのルーシェルの残党がついて回りながら、人間を誘惑して害し、神様の反対側に立って争える勢力を形成するまでに至ったのです。では神様は、どうしてルーシェルに従う天使たちをそのままにしておかれたのでしょうか。彼らを呼んでどなりつけ、ルーシェルに従わないようにできなかったのでしょうか。それは、皆さんが御存じのように、人間自身の責任分担によって人間が成長し、創造目的を完成させるためです。天使も人間が主管すべき対象であり、人間が人間の責任分担によって治めるべき対象なので、神様はルーシェルに従う天使たちに干渉できなかったのです。

 こうして神様は、エデンの園で愛する子女を奪われてしまいました。神様は愛によって治めなければならないがゆえに、愛と原理の基準にのっとって命令されるしかなかったのです。そうでなければ神様は、未完成期において責任分担を全うしていない子女たるアダムとエバを失うことになってしまうため、ルーシェルに追従する天使たちに直接命令できる立場に立つことができなかったのです。「統一原理」で明らかにしているように、神様は非原理圏に落ちたルーシェルに、直接干渉できなかったのです。このような中でルーシェルは、自らの世界を宣伝することに総力を傾けました。神様は願わなかったのですが、天使の世界が二つに分裂してしまいました。ルーシェル側の天使世界と、神側の天使世界がそれです。こうして天使世界に、神側の善なる天使世界と、サタン側の悪なる天使世界が生じたのです。

2000105日)

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 次回は、「悪なる天使世界」をお届けします。


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