家族の絆づくり 250
2023年は「聞く読書」で跳躍!

ナビゲーター:阿部 美樹

可能性の扉を開く読書
 「成長したい」「学びたい」「挑戦したい」と思っている人は、心に新鮮さを持っていることもあり、年齢に関係なく、周りからは若々しく見えるものです。

 新年の出発に際して、「今年は語学を学びたい」「専門分野を深めたい」「新しい趣味を持ちたい」など、抱負を新たにしたというかたも多いことでしょう。

 そんなとき、有効な情報収集、学びの方法は「読書」です。
 読書を通して、知らないことを知ることができます。最先端の情報に触れることもできます。意欲次第でさまざまな観点から可能性の扉を開くことができます。

 しかし問題は、「時間がなくて読書ができない」「目が悪くて読書がおっくうに感じる」「近所に本屋がないので手軽に買えない」など、前向きに捉えにくい人もいます。
 そのような人にお勧めなのが、「聞く読書」です。


ウサギのように「耳の活用」を
 2023年は卯年です。ウサギの特徴は耳が大きいところです。今年の飛躍・跳躍のキーワードは、「耳の活用」かもしれません。

 書籍をナレーターが読み上げて音声コンテンツにした「オーディオブック」があります。
 2010年代半ばにはスマホのアプリで聴けるようになり、誰でも簡単に楽しめるようになりました。
 「聴覚」を利用した耳からの勉強法は、散歩しながら聞く、運動しながら聞く、などのように隙間時間を活用することにもなります。

 聞く読書は、目や手を使わずに耳だけで情報をインプットすることができます。忙しくてなかなかできなかった語学勉強にも適しています。
 手が空くことで、簡単なメールを打ったり、プレゼン資料を作ったりするなど、他の作業をしながらオーディオブックを聞くこともできます。

 反対に、通勤電車の中で目を閉じて、聴覚からのインプットに専念できる環境をつくるなど、集中して聞くこともできます。
 慣れれば倍速版など速い音声を聞いても自然と集中力が高まり聞き取ることができます。そうすれば、1時間の本を半分の30分で聞くことができるなど、時間的にも効率的です。

 本は何度も読むと目が疲れますが、オーディオブックは川の流れを受け止めるように受動的に聞くことなので、目で読むほど疲れません。
 気に入ったオーディオブックは、繰り返し何度も同じ音声を聞くことで「長期記憶」として頭に残ります。

 また、聞く読書は、聴覚情報で得たイメージをさらに膨らませる傾向があります。
 視覚的なイメージで情景を描いたり、触覚的なイメージで暑い、冷たい、ワクワク、ドキドキと感じたりするなど、想像力が活性化されていくこともあります。

 このように、「聞く読書」で教養を深め、新しい知識を広げたり、能力を磨いたりしていきましょう。