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新 堕落性の構造 58

 現代人に不幸を招来する「心のゆがみ」。そんな悩みの尽きないテーマをズバッと解説! 人間堕落の根源からその原因を究明している一冊です。毎週木曜日配信(予定)でお届けします。

阿部 正寿・著

(光言社・刊『こう解ける! 人生問題~新 堕落性の構造』より)

16. いじめの出発は愛の減少感

◉いじめの解決の鍵は神の立場に立つこと

 それでは、どうしたらいじめは解決できるのでしょうか。その解決の鍵は、アダムの家庭で起こったカインのアベル殺人事件の中にあります。

 カインの供え物を神様が顔を背けて受け取らなかったとき、神様にもカインに言えない事情があったのです。人間が堕落してサタンの支配に属するようになったので、神様はアダムとエバを自分の子供として抱くことはできなくなりました。聖書に「ふたりの主人に兼ね仕えることはできない」(ルカ一六・一三)とあるように、サタンに属する者を神様はタッチできないのです。

 それを解決するため神様は、アダムの二人の息子のうちカインをサタン側に渡し、アベルを神様の側に属するように定めたのですが、カインはそのことを知りませんでした。ではカインはどうすれば良かったのでしょうか。カインは、母親のエバのところへ行って相談すれば良かったのです。母親は二人の息子を一つにして、アベルを先に立て、カインがそれに従って供え物をささげれば、神様は二人の供え物を喜んで受け取られ、二人とも愛を受け、カインはアベルを殺すこともなかったのです。

 いじめは、いじめるほうがカインの立場であり、いじめられるほうがアベルの立場です。これはその人柄がどうであれ、そのような立場にあるのです。ですからいじめの解決には両者の親が責任をとらなければなりません。子供が悪いという前に親が責任をとっていないのです。いじめるほうも、いじめられるほうの親も、「うちの子に限って」と考えます。それは間違いです。

 人間が堕落している以上、いじめは、私たちの心の中に起こっているのです。エバがすべきであったように、親はカインとアベルを一つにして神様の前に出て、神様の立場に立って行動することです。それによってしか解決しないのです。今の社会は神様を否定しますが、神様なくして解決はありません。

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 次回は、「日本市場の閉鎖性の原因」をお届けします。


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