https://www.kogensha.jp/shop/detail.php?id=314

家族の絆づくり 247
幸せを呼び込む一年の振り返り方

ナビゲーター:阿部 美樹

振り返りは「反省」よりも「学び」
 今年も残りわずかとなりました。年の瀬が近づくと、「一年を振り返ってみると今年はどうだったのか?」と考えるようになります。

 振り返ることを「反省すること」と捉えると、「反省すべき点」「悪かった点」に注目する傾向があります。
 「何ができなかったのか?」「何が駄目だったのか?」「どうすべきだったのか?」と振り返ると、反省すべき点を探すわけですから、当然「私の人生は反省すべきものだった!」となります。

 しかし、本来の振り返りとは、第1に「一年間のことを思い出すこと」であり、第2に「心に残る出来事や体験をリストアップすること」であり、第3に、「体験を通しての学びを教訓にすること」です。

 ですから、振り返りとは「悪かったことを探すこと」ではなく、「悪かったことから何を学ぶか?」「良かったことから何を学ぶか?」「喜怒哀楽の思い出から何を学ぶか?」が大事なのです。

 このような学びという教訓を生かして、新しい年をどのように生きるかを思い描いて出発することが有益な振り返りになります。さらには、来年の目標や抱負を明確にできたら素晴らしいスタートになることでしょう。


振り返るための「質問」
 そのためには、「できなかったこと」よりも「できたこと」の確認をすることの方が先です。

 まずは、「今年は何ができたのか?」「どんな成果があったのか?」「楽しかった、うれしかった、良かったという思い出は何か?」を考えてみましょう。

 そして、「うまくいったことから学んだことは何か?」「感謝していることは何か?」という質問を通して、充実した歩みを振り返りましょう。

 その次に、「できなかったことは何か?」「できなかったことから学んだことは何か?」を考えます。
 できなかったとしても「失敗」と捉えるよりも「学び」であり「成長」であると捉えてみましょう。そうすれば、今後に生かせる教訓が与えられます。

 さらに行うことは、来年のための準備です。
 「今後も続けたいことは何か?」「やめたいことは何か?」「変えたいことは何か?」「新しく始めたいことは何か?」などを考えます。

 そうすれば、来年の幸せな姿をシミュレーションすることができます。
 ここで重要なことは「やらなければならないこと」よりも「やりたいこと」を探す姿勢を持ちましょう。

 このようにして、明確な目標やビジョンを描くことができたら素晴らしい新年の出発になることでしょう。