https://www.kogensha.jp

信仰の伝統
教会創立以前から文鮮明先生に侍って(78)

 家庭連合の信仰の長兄である金元弼(キム・ウォンピル)先生(1928~2010)の講話をまとめた書籍、「信仰の伝統」を毎週日曜日配信(予定)でお届けします。
 本書を通じて神様の深い愛と文鮮明先生の心情の世界、信仰の在り方を学ぶことができます。

金元弼・著

(光言社・刊『信仰の伝統 教会創立以前から文鮮明先生に侍って』より)

第二部[講話集]生命と愛と理想を懸けて
一、何よりも神のものを愛する

▲金元弼先生

兄弟の力を生かすには

 特に若い人は、時間がたくさんあると、他人のことを考えないで、個人的な行動ばかりすることがあります。「この時間は何もすることがない、朝は何をやろうかなあ。次は何をやっていいかなあ」。こうなってしまうと、個人的な行動がどんどん起こってくると思います。やらなければならないことがたくさんあれば、次はこうして、次はこうだとなりますが、それが中断すると、その次はなかなか難しいのです。

 例えば、10人が一挙に一致化するのは難しいのです。三位基台というものがあり、いい三位基台もあれば、良くない三位基台もあります。それで10人いれば、まずリーダー自身がみ旨と常に一致化しなければいけません。次に10人の中から一番近い者と授受作用すると、その力は次の者を引き付けます。そうすると、三つの力が出てきます。

 ですから、核をつくるということが必要なのです。イエス様自身は、12人を一致化させるために、まずイエス様を中心として3人の弟子を一致化させたのです。それは力強い磁石が、ほかの物をどんどん引き付けるのと同じです。一挙に一つになるのではありません。一から始めるのです。

 その次、その次というふうに、5人が一致すれば早いのです。雰囲気がつくられていきます。6人目からは、雰囲気で行くのです。良くない人も、その雰囲気についていかなくてはいけなくなります。逆に良くない人が6人以上になると、良くない雰囲気ができて、いい人もそっちへどんどん行ってしまいます。

 運動場などで小学生が遊んでいるのを見ると、ある者は団体で群れになって遊ぶのが好きだったり、ある者は二人でいろいろ話し合っていたり、一人でぽかーんとただ見ていたりします。

 また、全体の目標を達成するために10人が必要な場合、先頭に立って闘う者、後方で補給してあげる者と、それぞれ役割があります。ですから、孤立しているメンバーには、役割を分けて与えることも一つの方法です。

 サッカーでは、11人の目的は、相手側のゴールに得点することです。そのために、全員が前に出ていったらどうなりますか。あるいは、全員が後ろに立って守っていたらどうなりますか。ですから、ポジションを分けて、責任を分担してあげることです。目的は同じでも、分野は違ってきます。

 個人的にはいろいろなやり方があるでしょうが、たまには、ポジションを決めてあげるのもいいだろうと思います。例えば、10人が全員伝道に出掛けたら、人を連れてきた時は、誰が話してあげますか。 連れてくる者、世話をしてあげる者、準備してあげる者、このようにそれぞれのポジションがあれば、もっといいのです。

---

 次回は、「自分一人だと考えない」をお届けします。


◆『信仰の伝統』を書籍でご覧になりたいかたはコチラ