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心情開拓
心霊を育てる生活原則(73)

 原理を生活化するために、李耀翰(イ・ヨハン)先生(1916~2019)が信仰のイロハを日本人の心情を分析しながら説かれた講話集、「心情開拓~心霊を育てる生活原則」を毎週金曜日配信(予定)でお届けします。
 家庭連合の教会員の皆さまはもちろん、世代を超えて多くのかたに読んでいただきたい書籍です。

李耀翰・著

(光言社・刊『心情開拓~心霊を育てる生活原則』200549日第3版発行〉より)

4 復帰歴史に見る生活原理
(1970年1121日)

▲李耀翰先生

【モーセ路程】
目的は情的結束

 だからメシヤもここに来て、私たちの罪を担当してくださるのです。私たちもメシヤを救ってあげて、私たちも救われるのです。二つになってはいけない。絶対二つになれない事情をもって、モーセとイスラエル民族は会うのです。

 私たちの伝道も同じです。私たちは、カインを探さなくては救われる道がありません。カインも、私たちを使わなくては救われる道がないのです。お互いに同じ運命でぶっかった。だから、君を失ったら私はおぼれるし、滅ぶし、こっちはあっちを失えば、滅ぶのです。お互い、同じ運命だからです。モーセと民族との間と同じです。

 メシヤは、それが分かったから、この民族をつかんでいつも泣き、この民族を失えば自分を失うと、そういう立場です。イスラエル民族においては、モーセとの関係が、その場面だったのです。

 イスラエル民族の最後の時だったのです。モーセも最後の殺害をして立ったのです。命懸けです。このままではイスラエルは滅びるのです。モーセも殺害をしたから、これ以上エジプトにおれなくなった。こういう一番危険な瞬間に、秘密をどうしたか。

 その翌日、イスラエル民族同士がけんかするのをモーセが干渉しました。そのイスラエル人が、「きのう、あなたはエジプト人を殺して、きょうは、私たちも殺す気か」と、きのうのことを言い出して讒訴(ざんそ)したのです。とうとう崇拝すべき主体者に対して、きのうした欠点を、秘密を、発表してしまったのです。それでモーセは、その人の前に、罪人になってしまったのです。崇拝してくれなくてはならない者が崇拝せず、讒訴したから、モーセはいる所がなくなってしまい、そして逃げたのです。

 モーセは、その時代の清算、未来の因縁を結んでカナンへ行くという、情的結束の目的で殺害をしたのです。こういう意味があるのです。事件は、みなこのような性格をもっているのです。私たちの蕩減(とうげん)条件が、こういう性質を含んでいるのです。未来を清算し、そこに神との愛情を結束するという、どんな事件でも、このような性質をもっているのです。

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 次回は、「事件の受け止め方」をお届けします。


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