2022.10.12 17:00
家族の絆づくり 239
「しなやかな強さ」を持った最強の人
ナビゲーター:阿部 美樹
柳のようなしなやかさ
一般的には、強い風が吹いてもびくともしない大木が最強の木と考えがちです。
しかし、どんな大木でも強烈な台風が吹き荒れれば、真っ二つに折れることもあります。
実は本当に最強な木とは、柳のように右に左にいくら揺れてもしなやかに揺れ続ける木かもしれません。
人生も同じように、どんな状況でも揺れない非の打ち所がない人が最強なのではありません。
波瀾(はらん)万丈の人生の中で激しく揺れても、平常心を持って受け入れるしなやかな強さを持った人こそ最強の人と言えるでしょう。
しなやかな人は、恵まれたときだけでなく、恵まれないときでも変わらずその状況に身を任せる柔軟さがあります。
「恵まれるもよし」「恵まれぬもよし」と受け止める絶対肯定の姿勢です。
どんな状況であっても、それを人生の肥やしにして成長する姿勢が大切だということです。
「メリットは何か?」という魔法の質問
それでは、全てのことに対して「よし!」と受け止めるためには、どうしたら良いでしょうか。
それは、全ての出来事に対して、「メリットは何か?」と問うことです。
望んだこと、願っていることが実現したときにメリットを考えるのは簡単です。
しかし、困ったこと、嫌なこと、苦しいことに対してもメリットを探してみるのです。
「病気になったメリットは何か?」「受験に失敗したことのメリットは何か?」「事故に遭ったメリットは何か?」というように、メリットに焦点を絞って考えてみるのです。
そうすると、何もメリットなんてないと思っていたとしても、捉え方を変えると良いことが見えてくるものです。
「病気になって健康の大切さを実感した」「失敗を通して挫折する人の気持ちを味わうことができた」「苦労と困難を通して精神的に成長することができた」など、メリットに気付くことでしょう。
どんな状況でも「私に必要だ!」と受け止める「しなやかな強さ」を持って生きたいものです。