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新 堕落性の構造 48

 現代人に不幸を招来する「心のゆがみ」。そんな悩みの尽きないテーマをズバッと解説! 人間堕落の根源からその原因を究明している一冊です。毎週木曜日配信(予定)でお届けします。

阿部 正寿・著

(光言社・刊『こう解ける! 人生問題~新 堕落性の構造』より)

14. 不信の根源は神への不信

◉不信の起源を訪ねれば
 不信はどのように生ずるものなのでしょうか。不信を探る前に、信ずるとはどういうことかを調べてみましょう。例えば、神を信じるという場合のプロセスを考えてみますと、まず第一に、神の実在を認識すること。第二に、その神を受け入れること。第三に、その神に自分をゆだねること。第四に、神の願うように行動することです。

 では次に不信を調べてみましょう。不信は信の逆ですから、四つの過程を逆にしてみれば明らかになります。初めに挙げたK子さんのケースを当てはめてみると、第一に、夫は浮気をするという体質をもった人であるという認識があり、第二に、そのゆえに夫を許して受け入れることができず、第三に、夫に自分をゆだねることはできず、第四に、夫と共に行動し生活することは困難という結果が生まれてくるのです。

 よく新聞の人生相談欄でこれと似たような例が出ていますが、解答者(多くの場合、有名作家や大学教授など)は「あなたは夫を信じなければいけません」などと説教しています。でも、そんな簡単な解答でこのような深刻な人生の問題が解決できるくらいなら、人は悩まないのです。夫が浮気をしたという事実がある以上、それは消せないものであり、信ずるといっても難しい相談です。それはなぜ人間が不信をするようになったかという根源を尋ねて、その理由を知り、そこから解決の道を探さない限り、一時的に仲直りしても、すぐ元に戻ってしまうからです。

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 次回は、「不信は神から離れること」をお届けします。


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