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勝共思想入門 5

 アプリで読む光言社書籍シリーズとして「勝共思想入門」を毎週木曜日配信(予定)でお届けします。
 同書は、40日研修教材シリーズの一つとして、1990年に発行されました。(一部、編集部が加筆・修正)

光言社・刊

第二章 人間はどうしたら幸福になることができるか

一 人間と環境

(二)唯物論的立場
 もう一つの考え方は唯物論的な考え方、共産主義的な考え方です。この考え方は、環境の力を非常に重く見るのです。いかに精神力を緊張させてみたところで結局環境の力には勝てない。人間が幸福になるのも不幸になるのも、その重要な原因は、むしろ環境の問題であるとするのです。

 例えば私たちは今、資本主義という社会環境の中に身を置いている。そして、そこから発生するいろいろな矛盾や悩みに苦しんでいる。インフレ、物価高の悩みもその一つである。公害の危険もその一つである。土地の買い占めによる値上がりからくる住宅難の問題もほとんどすべての人に不安をもたらしている。そのほか、自然破壊、税金問題、中小企業問題など、どこから手をつけてよいか分からないほど矛盾に満ちている。

 そういう環境の中に身を置いていて、いくら心がけによる精神の安定を説いておいたところで平安に暮らせるはずがない。だから唯物論の立場ではまず何よりも環境を、社会的環境を変革するところから始めなければならない。この変革こそが基本であると主張するのです。現代の私たちの不幸と人間の悪さとはその大部分が、環境の悪さからくるとするのです。

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 次回は、「人間らしさの喪失-ルソーの立場」をお届けします。

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