2022.09.23 22:00
【テキスト版】
ほぼ5分でわかる人生相談Q&A
幸せな人生の極意!
第105回 他宗教を信じる姉との関係が難しいです
ナビゲーター:阿部美樹
皆さん、こんにちは!
今回は、「他宗教を信じる姉との関係が難しいです。どのように接したらよいでしょうか?」という質問に対してお答えいたします。
世界にはさまざまな宗教があります。しかしそれぞれ考え方は異なっていたとしても、幸福と平和を求めている点は共通しています。
一方で、世界では信じる宗教が違うということがきっかけで宗教間の戦争が絶えないのも事実です。
宗教間だけでなく、無神論者も「神はいないという考えの信者」と考えると同じ状況です。無神論者は、宗教者に対して宗教弾圧や宗教者に対する差別や偏見をもって攻撃します。
いずれにしても世界的に宗教を巡る争いが絶えません。
また、宗教者は信仰心を土台に、高い道徳観、倫理観を持つ人も多いのですが、異なる宗教を信じるということで互いに相いれず、交わることが難しいこともあります。
このような宗教間や宗教人同士の争いは、なぜ起こるのでしょうか。
その要因の一つに、「私が正しい!」「相手が間違っている!」という「正義感」からくる要求心があります。要求心は相手の非を責めようとしたり、足りなさを批判したりしようとします。
同じ信仰者であっても、親なる神から見れば兄弟げんかをしている姿でもあります。一対一の人間関係でも、相手の非を責めたり、足りないところを指摘し抑圧し続けたりするならば、関係性が悪くなることでしょう。
こちらが善で、そちらが悪であると主張し、論争していては、いつになっても良い関係を築くことはできません。
兄弟げんかを解決する道は、親心に立ち返り、兄弟同士が互いを真の愛で受け入れることです。
同じように、人間関係で大切なことは、親心に立って、相手の心を真の愛で受け入れることです。
相手が間違っていても、誤解していたとしても、神様と同じ立場に立って相手を愛し、理解しようとすることで、相手は聞く耳を持つことができるようになっていきます。
人は誰もが似た人を見ると安心します。故郷が同じ、趣味が同じ、性格が似ている、顔も似ているなど、似ているものを見ると無意識に味方であると感じ、相対関係が結ばれて安心します。
一方、違ったものを見ると敵だと感じ、対立関係となり反発心が湧いてくることもあります。
ですから、互いの存在を尊重し、互いの共通点を探してみましょう。互いの良さを認める姿勢を持ってみましょう。
また、相手が生活において受けた恩恵を聞いてあげましょう。相手の成長した姿、幸せになった姿を純粋に認めるならば、相手は安心してこちらの意見も聞こうとします。
もし、その時、相手が受け入れようとしなくても、真の父母の心を持って真の愛を貫けば、いつか必ず道が開かれます。
イエス・キリストは、信仰の違いで批判され、迫害されました。最後は十字架で処刑されました。しかし、死の直前にイエス様は何を訴えられたのでしょうか。
十字架にかけた者の非を責めたり、過ちを批判したりしませんでした。自らの無罪を訴えたり、不運な境遇を呪ったりしたのでもありませんでした。十字架にかけた人の過ちを執りなす「怨讐を愛する」という驚くべき姿勢を貫いたのです。
私たちも、誰に対しても「父母の心情」で包み込み、謙虚に仕える「僕の姿勢」で歩んでいきたいものです。
そのような真の愛の実体があれば、宗教の教えの違いがあったとしても、建設的な関係を築き、やがて天の父母様(神様)、人類の真の父母様の下に導くことができることでしょう。