2022.08.31 17:00
家族の絆づくり 233
「問題」と「課題」を分けて考える思考
ナビゲーター:阿部 美樹
「問題」と「課題」は何が違うのか?
「問題」と「課題」の違いは何でしょうか。同じような意味合いで何げなく使っている言葉ですが、この二つは明確に違います。
「問題は何で、課題は何なのか」を明確にしてこそ、解決の道が見えてきます。
この二つを明確にするためには、前提として「在るべき姿」と「現状」が把握されている必要があります。
なぜなら、「在るべき姿」と「現状」のギャップが「問題」だからです。目の前の困ったことを全て「問題」と考えるときりがありません。困っていることにだけに意識がいくと、次々と問題のモグラたたき状態になる可能性もあります。
また、同じ活動をするチームでも「問題認識」が違う場合があります。それは、「在るべき姿」と「現状」の認識が違うからです。
在るべき姿を高くすると問題が多くなり、低くすれば問題は少なくなりますが、大きな成果は上がりません。
「現状」に対して把握する場合も、何に焦点を合わせるかで違いますから基準が大切です。
このように、まずは「問題」を把握しましょう。
「対策」の前に「課題」の明確化
さらに、問題の中で「解決できること、解決すべきこと」を「課題」といいます。
解決できない問題は、課題ではないということです。
例えば、目の前の問題で悩み、思考停止に陥っている場合があります。
「〇〇が問題なので、どうしようもないです」と目の前の問題にだけ意識がいく場合があります。しかし問題の中で、解決できないものをいくら考えても仕方がありません。解決できるものは何かを考えて取り組む必要があります。
これが、「問題」の中から「課題」を抽出することです。その課題の中で、重要度や緊急度から優先順位を決めます。
ここまで明確になったら「対策」が考えられます。
多くの場合、「〇〇が困ったね(問題)…それじゃあ、〇〇をしてみようか!(対策)」となりがちなので、効果的な解決がされません。
課題を明確にしてから対策を検討し、計画を立て、実行してみましょう。