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家族の絆づくり 234
「学力日本一の村」から学ぶ

ナビゲーター:阿部 美樹

田舎の山間部に住む天才たち
 毎年行われる全国学力テストで常にトップクラスに入り、「学力日本一」といわれる小さな村があります。「秋田県東成瀬村」です。
 同村は93%が山林で、人口わずか2,600人ほどです。小学校と中学校がそれぞれ一つしかなく、コンビニは1件だけで、民間の塾や書店、スーパーもありません。しかし子供たちの学力は、驚くほどに高いのです。

 全国から教育関係者が視察に来るこの村には、どのような特徴があるのでしょうか。
 その特徴は、書籍『「学力日本一!」秋田県東成瀬村のすごい学習法』(主婦の友社)や『やる気スイッチが入る秋田式家庭学習ノートで学習しよう!』(主婦の友社)などでも紹介されています。

 成瀬村の学校の授業は、全国的に行われているような、先生が一方的に話し続ける内容を黙々とノートに取るという受け身の授業ではありません。
 子供たちが課題について自分で考え、答えを導き出すことに重点を置いています。授業ごとに設けられた課題を皆で議論しながら理解していく仕組みの授業です。まさに、「探求型授業」の実践です。


宿題ではなく、自学自習!
 家庭での自学自習のための「自学ノート」も重要な特徴の一つです。
 学校から出される宿題をやるのではなく、各自が何をどのように取り組むかを決めます。そして学習の最後には、その日の勉強を振り返りノートに書きます。
 担任の先生は毎日その「自学ノート」を確認し、それぞれの学習に応じたコメントを記入して返却します。

 このように、「教えられる教育」ではなく、「自ら学ぶ教育」に力を入れているのです。
 これらを通して、教えられるよりも自分で答えを探す方が成長につながることが分かります。
 また、子供たちに「答えを教える」よりも「答えを尋ねる」ことの方が意欲を高め、知恵を引き出し、創造性を高めることでしょう。

 誰にとっても、人生の主人公は本人自身です。小さい頃から自立心や主体性を育むことが大切なのではないでしょうか。