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新 堕落性の構造 41

 現代人に不幸を招来する「心のゆがみ」。そんな悩みの尽きないテーマをズバッと解説! 人間堕落の根源からその原因を究明している一冊です。毎週木曜日配信(予定)でお届けします。

阿部 正寿・著

(光言社・刊『こう解ける! 人生問題~新 堕落性の構造』より)

12. 責任転嫁が恨みを生む

恨みは人間堕落の産物
 人間が恨みを抱くのは、堕落した結果です。恨みは堕落性本性の四番目の「罪の繁殖」のカテゴリーに入ります。

 人間始祖が神様の戒めを守らずに堕落したのち、神様がアダムに「あなたが取って食べたのか」と尋ねると、アダムは「女が食べよと言ったのです」と責任転嫁をしました。それ以来、堕落人間の中には「責任を転嫁する」という堕落性が根づくようになりました。

 責任を他に転嫁するということは、「悪いのは自分ではなく相手である」と考えることによって、罪の重荷から逃れようとする根性なのです。それはまた被害者意識となって現れ、何でも自分だけが被害を被っているように考えるのです。

 恨みを抱くということは、「自分が被害を受けた」という意識から出発するわけですから、「自分は少なくとも悪くはない」という考えが前提になっているわけです。

 だから被害を受け入れることができず、相手を許すことはできないということになります。だから何としてもその分を償って、恨みを晴らしたいと思うわけです。それがかなわないときには、恨みは永遠に続くことになります。

 要は、堕落性を脱ぐという努力をする必要があり、それは可能であるということです。それは、堕落した時と反対の経路をたどっていくことにより可能となります。

 自分を堕落した天使長の立場に立て、堕落しなかったアダムの立場の人の導きに従うことにより解決ができます。

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 次回は、「恨みは許すことで解放」をお届けします。


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