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スマホで立ち読み Vol.16
『いちばん大切な人と仲良くなれました』9

橘幸世・著

(光言社・刊『いちばん大切な人と仲良くなれました』より)

 スマホで立ち読み第16弾、『いちばん大切な人と仲良くなれました』を毎週月曜日(予定)にお届けします。
 同書は2018年から2019年秋までにBlessed Lifeで配信された「エッセイ夫婦愛を育む」の内容を書籍化したものです。
 人間関係を良くするための気付きやヒントをくれる、そんな一冊です。

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第1章 自分のベストフレンドになる
― 自分を嫌っていませんか?

「そんなことで私の幸せを奪わせないぞ」と叫んでみました

 遠方に住む知人が、Blessed Lifeの掲載記事「恨みを手放したら、幸せがやって来る」を読んで、珍しく電話をくれました。

 その記事を読んだ翌日の日曜午後、知り合いからの思いもよらない言葉に「霊人体がプシュ~ッとしぼんじゃった」そうです。あまりのショックに愕然(がくぜん)として、「他の人はここまで落ち込まないかもしれないけれど、自分は力がすっかり抜けてしまった。何をする力も出ず、気を紛らわそうにもテレビを見る気にすらならない。よほど夕食の準備もやめようかと思ったが、何とか最低限の支度はした」とのこと。

 夕方帰宅したご主人に話を聞いてもらい慰めてもらっても、翌日親しくしている先輩に電話して話を聞いてもらっても、気持ちは晴れません。引きずったままです。

 無理に元気になろうとするのもしんどいなと、力ないまま過ごし、まだ早いけどシャワーでも浴びようかと浴室に入りました。そこで、2日前に読んだ先のエッセイを思い出したそうです。「そうだ、私には話を聞いて励ましてくれる夫がいる、友人もいる。幸せなんだ」と思って、シャワーの中、「こんなことで私の幸せを奪わせないぞ」と二、三度声に出して言ったそうです。

 「あれで、8割がた気持ちが回復したの。ありがとう」と言って、彼女は電話を切りました。

 エッセイが功を奏したのか、彼女が自分の感情を封印しないで向き合い、感じきったから前向きになれたのかは分かりません。いずれにせよ、風船がしぼむようにプシュ~ッとしぼんだ気持ちが二日足らずで転換できたと聞いて、とてもうれしくなりました。この先また同様のことが起きた時、同じようなパターンで切り替えていったら、やがて落ち込み度合いも小さくなるかもしれませんね。

 ポジティブ思考がいいことは誰でも知っています。けれど、人によってはなかなかそれに徹しきれません。各人の思考の癖があるからです。自分を客観視して思考の癖を知っておくと、自分に合った、ネガティブからポジティブへの転換の鍵が見つかるかもしれません。すぐには見つからなくても、努力していけば、いずれストンと腑(ふ)に落ちるメッセージに出合えるでしょう。そうやって、少しずつ幸せ体質になっていきたいものです。

 でも大前提として、自分はネガティブになりがちだと思う人も、そんな自分にダメ出ししないこと、一生懸命生きている自分をいとおしむことを忘れないでください。

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 次回は、「過去の傷が癒えていくのを感じました」をお届けします。お楽しみに!



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現在Blessed Lifeで連載中の「夫婦愛を育む」はコチラから


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