2022.07.12 17:00
シリーズ・「宗教」を読み解く 225
キリスト教と日本④
ザビエルの夢と共に歩んだ宣教師たち
ナビゲーター:石丸 志信
フランシスコ・ザビエルが来日した時、同僚のイエズス会士コスメ・デ・トーレス神父と若きフェルナンデス修道士が同行していた。
ザビエルは日本での布教のために日本語を習得しようと努力したが、極めて困難だったようだ。
それに引き換え、フェルナンデス修道士は習得が早く、その後の布教活動の助けとなった。
ザビエルが日本を去った後は、トーレス神父が日本宣教の責任を持つことになる。
彼はザビエル同様、日本文化を尊重し、日本の生活様式に従った質素な生活で、1570年に天草で亡くなるまで21年間地道な布教活動を続けた。
ザビエルの感化を受けてキリスト教徒になった盲目の琵琶法師ロレンソ了斎も宣教師たちの布教活動を積極的に助けた。
その後、ザビエルの願いどおり、ヨーロッパから優秀な宣教師二人が派遣されてくる。
バルタザール・カーゴとガスパル・ヴィレラである。
ヴィレラ神父は、1560年に京都で将軍・足利義輝に謁見(えっけん)し、都での布教許可を得て畿内での活動を展開した。これでザビエルの念願はかなえられた。
また、トーレス神父の感化で商人から転じてイエズス会士となったルイス・デ・アルメイダが加わった。
彼は医学の心得があり、病院や乳児院を建て病人や乳幼児を助けた。
こうした宣教師たちの熱心な布教活動と無私の奉仕によって多くの信者を獲得することになる。
わけても有力な大名の中からキリスト教徒になる者が出てくることになる。
そのことも日本におけるキリスト教の伝播(でんぱ)を促進したところがある。
ザビエルが来日してから30年後には、全国でおよそ10万人のキリスト教徒が生まれている。
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