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家族の絆づくり 224
「星野リゾート」から学ぶチームづくり

ナビゲーター:阿部 美樹

「魅力会議」で魅力を引き出す!
 長野県軽井沢で最初の旅館を開業してから100年を超えた星野リゾート。星野佳路代表が率いる「星野リゾート」は、何十億、何百億円の負債を抱えて経営破綻したホテルを再生し、黒字に転換させた驚きの企業です。

 顧客満足度も高く、「一度は泊まりたい」「また泊まりたい」と思う人が多いのです。
 どこにその発展の秘訣(ひけつ)があるのでしょうか。

 星野リゾートの組織づくりは、「共感」にこだわっています。
 社内で行われる「魅力会議」では、お客さまに喜んでいただくことを何よりも大切に考え、お客さまへのおもてなしを革新していく姿勢です。

 「誰に対して」ということを明確にして、「何をするか」という提供価値をどのように出すかを常に考えます。そして、従業員が「共感」できる目標に徹底的にこだわります。

 「正しい答え」よりも「共感できる答え」を求めます。目先の売り上げよりも5年後、10年後にどう在りたいかを目指して魅力づくりに努めます。


何でも言えるチームづくり!
 会議では誰もが言いたいことを言える文化があります。

 例えば、代表の発言に対して従業員が黙って従ったり、反対意見を言いにくかったりする雰囲気はありません。
 違うと思えば違うと主張できるフラットなチームづくりができていることが特徴です。

 今までやったことのないアイデアが出てきます。今までの経験では「無理だ」と考えることも、斬新に考え直します。
 どんどん新しいことにチャレンジします。とにかく変化が早いのが特徴です。
 過去の常識や経験からではなく、「喜びが増える魅力づくり」を中心に従業員が意欲を燃やします。

 このような星野リゾートの特徴を参考に、私たちの生き方や家族との関わり方、地域社会との関わり方も見つめ直してみましょう。
 今掲げている目標は誰のためのものでしょうか。その目標を全うすれば、誰の幸せ、誰の喜びにつながりますか。

 みんなが「共感」できる目標を掲げることが大切です。
 また、問題を解決するための会議・検討ではなく、魅力を伸ばすための会議・検討こそ、発展のための原動力になるのではないでしょうか。