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家族の絆づくり 225
時間は未来から過去に流れている!

ナビゲーター:阿部 美樹

過去から未来に流れているという誤解?
 時間の流れは、「過去から現在に流れている」と考えるかたが多いことでしょう。
 また、過去が原因となって現在がつくられて、現在が原因となって未来がつくられると考える傾向もあります。
 そうなれば、私たちの人生の原点は「過去」にあるということになります。そして、過去を意識して生きなければ幸せになれないと考えるかもしれません。

 しかし、神は過去よりも「未来」を原点にしていることを知らなければなりません。
 聖書の創世記13節には次のような聖句があります。
 「神は『光あれ』と言われた。すると光があった。神はその光を見て、良しとされた」

 このように、まだ光がない時に「光あれ」と未来の姿を定めました。未来の姿を原点として創造し、願いどおりであれば「良し」と喜んだのです。
 これは、未来から過去に時間が流れているとも言えます。


「過去の原因」よりも「未来の目的」
 また、神は人間や万物などを創造した時に、漠然と目的もなく創造したのではありません。
 明確な「創造目的」を未来に定めてから創造したのです。

 例えば、われわれが車を運転するとき、「12時までに駅に行く」という目的を持ってこそ、車のエンジンをかけるのです。
 未来の目的が定まってこそ、現在の行動が決定します。

 このように、時間は未来から現在に流れていますし、「過去の原因」よりも「未来の目的」が定められることこそ、大切なことなのです。

 人は「生きる目的」が分からなくなると、生きる力を失ってしまいます。
 生きる意欲や価値というのは、目的という未来が定まったときに湧いたり感じたりするものです。

 会社や組織においても、目指すべき目標が設定されることで、成長・発展がなされます。
 未来の姿を「ビジョン」として描いてこそ、今やるべき行動や判断が決定されます。今一度、「過去から未来」ではなく、「未来から過去」に時が流れている意識を持って見つめ直してみましょう。