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家族の絆づくり 222
山登りで心身の健康づくり

ナビゲーター:阿部 美樹

山登りってそんなにいいの?
 山に登る理由は、「景色がいい」「山が好き」「緑の自然に囲まれると安らぐ」など、人それぞれさまざまです。
 それと同時に、山登りのメリットは「健康にいい」という点があります。

 山登りは、下半身の筋肉に大きな負担がかかるので、筋トレと同じ効果が得られます。特にお尻や太ももの筋トレには有効です。

 また、山登りは「有酸素運動」となり、体脂肪を燃やしてくれます。ウォーキングやエアロビクス、ゆっくりとした水泳などと共に20分以上の山登りを続けると、皮下脂肪や内臓脂肪が使われるのでダイエットになります。

 皮下脂肪や内臓脂肪などの体脂肪が過剰にあると、男性は「高血糖」「高血圧」「脂質異常」になりやすく、女性は「関節炎」「睡眠時無呼吸症候群」「月経異常」などが起こりやすくなります。

 また、効果的に脂肪を燃焼させるには炭水化物の摂取が必要です。
 食事を取らずに山登りなどの運動をすると、身体だけでなく脳も動かなくなるなど危険です。運動前、運動中は必ず食事を取りましょう。


できるところから始めてみよう山登り!
 ちなみに有酸素運動と対比される「無酸素運動」とは、短距離走や筋力トレーニングのように瞬間的に強い力が必要な運動であり、基礎代謝を上げてくれます。

 その場合のエネルギー源は、糖質(グリコーゲン)であり、大きな筋肉をつくることができるのが特徴です。
 無酸素運動を急激に行うと身体に過度な負担をかける可能性もありますので、健康づくりのためであれば、有酸素運動がお勧めです。

 また、山登りは免疫力のアップにもなります。一日中筋肉を動かすことで、腸に多くの血液が流れ込み、腸内で善玉菌をつくることができます。
 特に、体内のウイルスを攻撃する役割を持つ「ナチュラルキラー(NK)細胞」というリンパ球が活性化し、自然免疫の向上につながります。

 他にも、乾燥肌が改善されて美しい肌になったり、食欲増進や質の高い睡眠につながったり、インナーマッスル(身体の深い所に位置する深層筋という筋肉)がある疲れにくい体になったりします。

 このように、心身の健康のためにも、無理のない可能な範囲で山登りを楽しみましょう。