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通いはじめる親子の心 1
はじめに

 本書に出合った時からが子育ての新しい出発です。もう一度皆さまにぜひ読んでいただきたい、編集部イチオシ!なコンテンツをご紹介。
 「通いはじめる親子の心」を毎週日曜日配信(予定)でお届けします。

多田 聰夫・著

(光言社・刊『通いはじめる親子の心〜子供の気持ちに「共感」する』より)

はじめに
 文鮮明(ムン・ソンミョン)先生が解き明かされた「統一原理」は、神様の創造理想が、個人完成、家庭完成、理想世界実現、すなわち三大祝福の実現であることを明確に説いています。そして、神様の救いの摂理は、人間始祖の堕落によって失われた、この神様の創造理想を復帰すること、三大祝福を復帰することであると説いています。

 三大祝福とは、創世記一章28節にあるように、個性完成、子女繁殖(家庭完成)、万物主管です。個人として人格を完成し、成熟した後には結婚して夫婦となって子女を生みふやし、愛に満ちた家庭を築くこと、そして神様の真の愛で世界を一つの家族にすること、「神のもとの人類一家族(One Family under God)」の世界をつくることです。

 そのようなみ言(ことば)と出会い、愛する子女を失った神様の涙の心情を知って、私たちは、神様に喜びをお返ししたい、いまだなされていない神様のみ旨を成し遂げてさしあげたいと、一生懸命に歩んできました。

 ところが、家庭については、子供に対しては、あまり取り組んでこなかったのではないでしょうか。み旨を歩む中で、全体目的を優先するあまり、家庭をなおざりしてきたことが多かったのではないでしょうか。世界のために投入すれば、自分の家庭は神様が守ってくださる、導いてくださるといった信仰観を持つ人が多かったように思います。

 統一教会の信仰を持ち、祝福を受けた祝福家庭の父母は、当然、子供に、親と同じように信仰を持ち、貴い祝福を受けてほしいと願っています。神様の祝福を受けて生まれた二世なので、神様を信じるのは当然であり、祝福を受けるのは当然と思ってきたことでしょう。

 しかし、親と子は同じではありません。親は十年、二十年と、信仰生活をする中で神様と出会い、さまざまなことを体験しています。その上で、神様と真の父母様に、あるいは祝福に対して確信を持っているのです。

 子供たちは、そうではありません。神様への愛も、心情も、自然に芽生え、育ってくるものではないのです。父母と同じように、み言と出会い、さまざまな体験を通してこそ、信仰が育ち、神様の心情を体恤(たいじゅつ)するのです。たとえ、同じような体験ができなかったとしても、親の気持ちに共感できたなら、自分も親と同じような道を歩んでみたいと思うものです。

 これまで子供に、親の願うとおりになってほしいと、日常生活の中で、子供を変えようと、いろいろしてきたのではないでしょうか。子供の行動を正そうと、あるいは子供の性格を変えようと、一生懸命に努力してこられたでしょう。しかし、思うようにできなかったのではないでしょうか。

 子供の行動を変えようとするのではなく、なぜそのような行動を取るのか、子供の気持ちを理解できる親になろうと考えることが大事です。しかし、今までの生活習慣が身についているわけですから、すぐには自分自身を変えることは難しいでしょう。

 多くの場合、子供は親が理解してくれていないと感じています。親も子供のことが理解できないでいます。しかし、親子の間で「理解する」というのは、理路整然と説明して理解するというのではないのです。気持ちを同じように感じてくれたとき、共感してくれたときに、理解された、分かったとなるのです。

 本書は、今日まで全国で行ってきた「家庭力アップ講座」から、子供への対し方について内容を絞ってまとめたものです。共感することの大切さ、その方法について提案しています。実際にそれを実践してみてください。親子の絆を深めることに、少しでもお役に立てればと願っています。また、ご意見やご感想、こんな方法もあるといったご提案など、お聞かせいただければ幸いです。

 20146月 著者

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 次回は、「親の姿を見て子供は育つ」をお届けします。


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