2022.04.24 22:00
神の子を生み育てるために 34
自分でやりたい、でも甘えたい
アプリで読む光言社書籍シリーズ、「神の子を生み育てるために」を毎週日曜日配信(予定)でお届けします。
これから妊娠・出産を控えているかたにも、そして子育て真っ最中のかたにもぜひ読んでいただきたいシリーズです!
須永孝子・著
自分でやりたい、でも甘えたい
親への信頼感で情緒が安定
1歳後期(1歳7か月以降)の子供の特徴としては、次のようなことが挙げられます。
友達と遊んでいて自分の思いどおりにならないと、相手をかんだり押したりする。名前を呼ばれると返事ができる。良いこと、悪いこと、何でもまねをする。自分の気持ちを言葉で十分表せず、かみついたり、ひっかいたりすることが多くなる。押す、引っ張る、上る、下りる、跳びはねるなどの全身を使った動きができる。「自分で、自分で」を連発し、何でも一人でやりたがる。
このような子供への働きかけを分野別に書いてみます。
【食事】スプーンを持って、こぼさずに一人で食べ、エプロンも汚さなくなる。最後まで座って食べることができる。無理なく一定量を食べる。食事の前後に手や口を拭く。
【排泄】おまるに座っておしっこ、うんちをする。出る前に教えるときもある。暖かい時期の昼間はトレーニングパンツで過ごすようになる――トイレでの排泄にも挑戦させましょう。
【着脱】くつやズボン、パンツに足を入れて、一人ではこうとする。ボタンの掛け外しに関心を持つようになる。
【健康】午睡は1回になり、2時間〜2時間半ほど寝る。手を洗って、自分でタオルで拭いたりする。散歩をしたがり、よく歩き回る。歯ブラシで歯を磨く習慣をつける――歯磨きの仕上げをしてあげましょう。また薄着を心がけましょう。薄着は運動能力を高めてくれますし、空気を肌で感じることで自律神経を鍛え、内臓の働きを強くし、風邪を引きにくくすると言われています。
【遊び】戸外の固定遊具や砂場で遊ぶことを好む。手すりにつかまって階段を上る。小さい物をつまんだり、ボタン掛けなど、手先を使う遊びをする。ままごとなど、ごっこ遊びを楽しむ。なぐり書きをたくさんする。丸や線が書ける。紙を破ることを面白がる。鈴やタンバリンなどの簡単な楽器を楽しむ。
【言語】絵本に興味を持つ。「はい」と返事ができるようになる。2語文が話せるようになる。子供同士で言葉のやり取りができる――どんどん言葉が出てくる時期なので、親子の対話を大切にしましょう。
この時期は歩きもしっかりしてきて、かなり遠い場所にも行けるようになります。歩くことによって全身の運動のバランスが整ってきます。散歩のときには、あぜ道、細道、坂道、階段など、いろいろな道を歩かせてみましょう。
かみつく癖は、言葉の発達が十分でない1歳〜1歳半ごろの子供に多いです。スキンシップを多くして、気持ちの安定を図ってあげることが大切です。
また抱かれることを要求したり、ひざに座りたがったり、「これなあに?」と何度も繰り返し聞いたりします。そんなとき、「もう赤ちゃんじゃないでしょ」とか「後でね」と言って突き放してしまうと、かんしゃくを起こしたり、時には自閉症のような症状を示すようになることもあります。ぜひ甘えを受け止めてあげてください。子供が満足して親への信頼感が持てれば、情緒が安定して、自分から一人で遊ぶようになります。
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次回は、「繰り返し絵本の読み聞かせを」をお届けします。