2022.04.17 22:00
神の子を生み育てるために 33
自立心が芽生え探求心も旺盛
アプリで読む光言社書籍シリーズ、「神の子を生み育てるために」を毎週日曜日配信(予定)でお届けします。
これから妊娠・出産を控えているかたにも、そして子育て真っ最中のかたにもぜひ読んでいただきたいシリーズです!
須永孝子・著
自立心が芽生え探求心も旺盛
発達に応じた働きかけを
1歳前期(1歳6か月まで)は、生活習慣を身につけ、自立していく大切な時期です。まだ親の介助が必要ですが、一つ一つ自分でやれるよう、発達段階に合わせた働きかけが大切です。
この時期の特徴として、次のようなことが挙げられます。
自分の持ち物が分かる。何でも口に持っていく。手に持った物を振り回す。行動範囲が広がり、探求心が旺盛になる。自分の要求を泣いて訴える。思いどおりにならないと泣いたり、座り込んだりする。自分の意志を伝えようとするが、うまく言えない――など。
そのほかの特徴と、それに対する親の働きかけを分野に分けて紹介しましょう。
【食事】スプーンやフォークを持って一人で食べようとするが、こぼすことが多い――こぼしても気にせず、一人で食べられるよう見守ってあげましょう。食事の後は手や口を拭いて清潔にしてあげましょう。
【排泄】夜寝る前と朝目覚めたらすぐ、また食事の後や昼寝の後、おまるに座らせて、少しずつ慣れさせる―成功したら褒めてあげましょう。夏には日中、トレーニングパンツで過ごさせてみましょう。
【着脱】パンツやくつを脱ごうとする。親の介助を受けて、パンツやズボンをはこうとする。立ったままズボンに足を入れ、引き上げようとする。介助を受けて靴下を引っ張ってはく。
【健康】手助けされて手を洗う。睡眠は午前、午後の2回する。介助されながら歯を磨く――専用の歯ブラシを持たせ、歯磨きに慣れさせましょう。外気浴、日光浴をさせ、薄着の習慣をつけさせます。体温を朝夕計って、健康管理することも大切です。
【遊び】点書きやなぐり書きをする。手先を使った遊び(シール貼り、型はめなど)を楽しむ。紙破りを面白がる。戸外での砂遊び、泥遊びに関心を持つ。花や草、小動物に触れたり、自然を楽しむ。歩きがしっかりしてきて転ばなくなり、坂道や階段を一人で上る。下りるときはまだ介助が必要。
【言語】片言が始まる。身近な物の名前に興味を持って「なあに?」と問うようになる。絵本を読んでもらって喜ぶ。
またこの時期から2歳までの1年間は、歩行の完成、言葉の発生、排泄の自立に向かい、食事や睡眠など、基本的な生活習慣が身についていく大切な期間です。
ごっこ遊びが始まり、それと並行して友達への興味が芽生えてきます。行動も、身近な探索活動が始まり、あっちへ行ったりこっちへ行ったりと、動き回ります。遊びたい、見たい、知りたいという願望が旺盛になり、そういう中で心身の諸機能が発達していきます。
ひざに乗ることが好きで抱かれたり、話しかけられたりすることを喜び、甘えたがります。自分の要求に大人を従わせようとする時期です。十分に甘えると情緒が安定しますし、発達も順調になります。特に母親との密接な関係を通して母親への信頼感が強くなる時期でもあります。
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次回は、「自分でやりたい、でも甘えたい」をお届けします。