2022.03.25 22:00
【テキスト版】
ほぼ5分でわかる人生相談Q&A
幸せな人生の極意!
第81回 親から虐待されて育ち、子供とどのように接したらよいか分かりません
ナビゲーター:阿部美樹
皆さん、こんにちは!
今回は、「親から虐待されて育ち、子供とどのように接したらよいか分かりません。どうすればいいでしょうか?」という質問です。
親が子供を育てるとき、怒鳴る、殴る、物を取り上げる、無視するなど、罰を与える子育てをしてしまう場合があります。
そのように育てられた子供は、親になったとき、無意識に厳しく体罰を与える子育てをする傾向があるといいます。
子供の時は体罰が嫌だったにもかかわらず、親になると世代間連鎖を繰り返す可能性があるというのです。
改めて、体罰による子供への影響を明確に知る必要があります。
体罰が与える子供への影響を四つ紹介します。
第1は、より攻撃的、反発的な性格へと育むことです。
第2は、問題に対して力で解決するようになることです。
第3は、親子が愛の関係ではなく主従関係になることです。
第4は、過ちを正そうとしても心からの反省を促すことができないことです。
このように、大人の都合に合わせようとして、子供の行動を上からの圧力でコントロールしようとすると、子供が自分のことしか考えられない性格になる可能性があります。
そこで、子供と接するときに気を付けるべきことを4点紹介します。
第1は、「駄目!」「違う!」という言葉を過度に使わないことです。
否定的な言葉ばかり浴びせられると、フラストレーションがたまって爆発しやすい状態になります。
反対に、肯定的な言葉を多く受けると、自分や他人の気持ちに寄り添う柔軟性が生まれてきます。
第2は、結果ではなく、努力やプロセスにも目を向けることです。
親が結果だけに注目すると、子供も結果だけを気にする打算的な性格になりがちです。
また、子供の努力ややり方が未熟でも、否定的な評価ではなく、できたことに注目することが大切です。
第3は、好ましくない行動の理由を説明することです。
頭ごなしに叱るより、何が好ましくないのかを子供に寄り添って説明するのです。
子供は行動と結果の因果関係を理解するようになり、相手を思いやる気持ちが生まれることでしょう。
第4は、親の気持ちを正直に伝えることです。
子供の行動や、子供の心の持ち方を変えようとするよりも、親自身が自分の気持ちを正直に提示してみることです。そうすれば、子供にとっては相手の感情を思いやるきっかけになります。
最後に、子供との絆をつくる七つの習慣を紹介します。
第1の習慣は批判するよりも応援することです。
第2の習慣は責めるよりも励ますことです。
第3の習慣は文句を言うよりも傾聴することです。
第4の習慣は脅かすのではなく信頼することです。
第5の習慣は罰するよりも尊重することです。
第6の習慣は行動をコントロールするのではなく違いを話し合うことです。
第7の習慣は小言を言うよりも受け入れることです。
このように、「応援する」「励ます」「傾聴する」「信頼する」「尊重する」「違いを話し合う」「受け入れる」という姿勢です。
特に、子供の話に対して傾聴し、子供の可能性に対して信頼し、子供の個性に対して尊重するなど、無条件に受け入れる姿勢が大切です。
皆さんからの質問をお待ちしています。
「人生相談Q&A」で、ほぼ5分でお答えいたします。
また、お会いしましょう!
参考資料:『自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方』(島村華子・著)