2022.03.18 22:00
【テキスト版】
ほぼ5分でわかる人生相談Q&A
幸せな人生の極意!
第80回 決意しても実行できないことが多くて葛藤します
ナビゲーター:阿部美樹
皆さん、こんにちは!
今回は、「決意しても実行できないことが多くて葛藤します。どうしたらよいでしょうか?」という質問です。
「ダイエットしよう!」と意識しても、無意識に「難しいかもしれない」という思いがあると、継続できないものです。
「勉強しよう!」と意識しても、無意識に「後からやろうかな」という思いがあると、勉強に手が付けられないということもあります。
このように、意識では正しいこと、必要なことだと考えていても、体が拒絶したり、だるかったり、重かったりする感覚を無意識に感じると、意識して思ったとおりのことを実行することができません。
「知っていること」と「実際にできること」は違います。
まさに、「意識」をもって意思決定しても、「無意識」による正反対のプログラムがある場合、無意識のプログラムが優先されるということなのです。
では、なぜ無意識にプログラムをつくるのでしょうか。それは安心・安全を守るためです。
人はどんなに大切なことをしようとしても、不安や危険を感じると動けなくなります。
変化には不安が伴うことが多いので、無意識に現状維持を選択する傾向があります。
成長することや成功することも変化することですから、変化することが正しいことだと理解していても、体が動かないこともあります。
では、無意識でどのようなプログラムをつくるのでしょうか。
それは二つの体験によってつくられます。
第1は、実際に関わった外的体験です。
例えば、成功体験や失敗体験などが教訓となってつくられます。
このうち失敗体験などの「痛み」のプログラムよりも、成功体験などの「快」のプログラムを思い出すことが大切です。その時のインパクトを思い出すことで、無意識に前向きな思考になります。
第2は、イメージによる内的体験です。
脳は実際の体験とイメージでの体験を区別しないので、イメージによる体験でプログラムがつくられることもあります。
そして、実際の体験は、「自分自身」「他者」「環境」という三つの要素からなり、いずれもコントロールするのが難しいものです。
一方、イメージでの体験は、頭の中のスクリーンに自由に世界を創り出すことが可能であり、融通性があり、無限のバリエーションがあります。
この内的体験を活用することで、無意識に影響を与えることができます。
その時に大切なポイントは、一流アスリートがイメージトレーニングをするように、「五感を使うこと」と「繰り返すこと」です。
うれしい状況、楽しい状況、未来の成功した状況を、五感を使って思い浮かべることです。
イメージの視覚を使って「何が見えるか?」、聴覚を使って「何が聞こえるか?」、身体感覚を使って「何を感じているか?」ということに対して、臨場感をもって具体的かつ鮮明に描くのです。
さらに、思い描くことを「繰り返す」ことによって強いインパクトになります。
武道の達人が、「型」を繰り返すことによって「頭」ではなく、「体」で武道を身に付けるように、繰り返すことが有効です。
考えることなく発揮できる力こそ、本質的な実力でもあります。
無意識の特徴は、「痛み」を避けるだけでなく、うれしいこと、楽しいこと、ワクワクすることなど「快」を求めるものがあります。
この「快」のイメージを豊かに描いて、無意識を幸せのために活用しましょう。
皆さんからの質問をお待ちしています。
「人生相談Q&A」で、ほぼ5分でお答えいたします。
また、お会いしましょう!
(参考資料:『NLPの実践手法がわかる本』山崎啓支・著/日本能率協会マネジメントセンター)