2022.03.20 22:00
統一原理Q&A 29
ホームチャーチと復帰原理②
アプリで読む光言社書籍シリーズ、「統一原理Q&A」を毎週日曜日配信(予定)でお届けしています。
統一原理に対する著者の分かりやすい解説がコンパクトにまとめられています。統一原理への理解を深めるために、ぜひ読んでいただきたいシリーズです。
白井康友・著
(2)ホームチャーチと復帰原理②
第三に、ホームチャーチ(以下HC)は私たちに氏族的メシヤとしての資格を得させ、氏族復帰基盤を確立させます。エデンの園において、アダムとエバを協助するために天使界がありましたが、堕落によって天使界もアベル的世界とカイン的世界とに分かれてしまいました。そこで天の側の人物を中心として見た場合に、360軒の家々はみなカイン的天使界を象徴し、自分の家族、親戚はアベル的天使界を象徴しています。言い換えれば、360軒の家々はカイン的氏族であり、自分の親族はアベル的氏族を意味しているのです。
神の摂理は復帰摂理であり、復帰というのは外的なものから内的なものへと向かってなされるのが原則です。外的カインを先に復帰きせ、そのあとに内的アベルを復帰きせるのが復帰の順序です。ゆえにヤコブもカインの地、ハランに行って21年間苦労して勝利基準を立ててからアベルの地である故郷に帰り、自分の家族であるエサウを屈伏させましたし、文先生も「私はアメリカへ来て以来、アメリカが私の家庭教会の対象でした。そして私はその摂理に勝利したので、自分の家庭たる故郷(韓国)に帰ることができるようになりました」(「家庭教会と天国完成」1979.1.1)と語っておられるのです。
そこで私たちも真の父母の築かれた世界的勝利基盤の上で、カイン的氏族である360軒伝道を勝利(84軒の基台)したあと、初めて故郷に帰ってアベル的氏族である自分の親族を伝道することができるのです。しかもこの時に、外的カイン氏族を復帰した勝利条件があれば、内的アベル氏族の復帰は無理なく、自動的に成されると言われています。
そして、「アベルとカインが一つとなった基盤の上で、アダム・エバが復帰される、つまり父母が復帰されるというのが原理です。そのために、カイン的長子復帰基盤(カイン的氏族伝道の勝利基盤)とアベル的長子復帰基盤(アベル的氏族伝道の勝利基盤)が一つとなる日には、氏族的真の父母(氏族的メシヤ)の立場に入るのです」。そして、「氏族的真の父母に立って初めて、真の父母を中心として兄弟、カイン圏、アベル圏の氏族自体が天国に入ることができます」(「地上天国基盤と霊界」1978.10.14)。
さらに、文先生は次のようにも語っておられます。「天国は個人で行く所ではありません。家庭単位で行かなければ受け入れてもらえないのです。あなた方はいかにしても勝利して、氏族のメシヤとなり、さらには国家、世界を救う者とならなければなりません。」(「家庭教会と天国完成」1979.1.1)
第四に、HCは定着化運動の出発を意味しています。前の内容からも分かりますように、HC摂理は最終的に自分の故郷に帰り、アベル的氏族を伝道して基盤を築きあげてゆくものです。それゆえ、今日までの統一教会におけるような移動時代は過ぎ去り、故郷を根拠地とした定着時代に入ることになります。
ゆえにみ言の中でも、「皆さんはHCに何をしに行くのですか。それは神の愛と、私たち人間の愛を完全に定着させることのできる基地をつくるために行くのです」(「神と我々」1982.2.1)と語っておられます。その意味でHCは定着化運動の本格的出発といえるでしょう。
第五に、HCは全世界を総体的に再臨させる基盤であるといえます。今日まで「霊界を見ると、キリスト教徒たちのグループ、儒教を信じる人たちは儒教のグループ、そして例えば金氏の家系が全部怨讐であったならば、全部障壁で囲まれて境界線が作ってあるのです」(「主体的基盤となろう」1978.10.24)。
しかし、HC制度が出され、文先生自ら1978年11月2日に「霊界解放のための特別な儀式(「統一解怨式」)が行われた結果、「霊界のすべての障壁は全部崩れてしまいました。キリスト教、仏教もみな崩れてしまいました。国家と国家の障壁も、氏族と氏族の障壁も、あらゆる歴史過程における多くの障壁が完全に崩れてしまったのです」(「地上天国基盤と霊界」1978.10.14)。
それゆえ、「真の父母が条件を立てられたがゆえに、霊界においては、もはやすべての障壁はなくなりました。だから天国実現のために家庭教会の摂理に参加している自分を協助するためにすべての霊人と、地上のすべての善なる人々が集まってくるように」(「家庭教会と天国完成」1979.1.1)と祈れば、「360軒内において、善なる先祖たちや善なる宗教を信じている人がいたとしたなら、それらのあらゆる善なる霊人たちがあなた方を中心として、全部が一つとなって動くようになります」(「地上天国基盤と霊界」1978.10.14)。
そこで私たちは、確信をもって全力投入しながら勇敢に前進して360軒伝道を成してゆけば、驚くべき霊的な協助が現れることになっているのです。
第六に、HCは未来の統一世界(「地上天国」)実現の基盤であるといえます。そのためにはまず、宗教圏の統一すなわち、主流宗教圏と同系宗教圏との統一が必要ですが、それはユダヤ教、キリスト教の流れを代表した統一教会と仏教、儒教その他の宗教との統一を意味するといえます。このことがHC運動を通して成就されるといえるのです。
次に、自由世界全体にHCができたならば、ソ連を中心とした共産世界は問題ではありません。自由世界をアベルとすれば共産世界はカインですが、その自由世界にHCの基盤をつくれば、真の父母を迎えることができ、真の父母とアベルが一つになった時には、カインは自動的に屈伏してついてこなくてはならないのです。結局、カインとしての共産世界は存在することができなくなってしまうのです。
そして、最終的に「HCだけ完成すれば自動的に国家、世界がつながってくるのです。
私たちは一つの国家、一つの世界を夢見てきましたが、それが実現されるでしょう」(「霊肉統一式宣布」)。すなわち、家庭教会を基盤としてこそ「心の天国、体の天国、家庭教会の天国、国家の天国、そして世界の天国へと発展」(「家庭教会は私の天国」1981.1.1)していくことができるのです。
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次回は、「ホームチャーチ活動における基本姿勢」をお届けします。