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新 堕落性の構造 18

 現代人に不幸を招来する「心のゆがみ」。そんな悩みの尽きないテーマをズバッと解説! 人間堕落の根源からその原因を究明している一冊です。毎週木曜日配信(予定)でお届けします。

阿部 正寿・著

(光言社・刊『こう解ける! 人生問題~新 堕落性の構造』より)

6 身を滅ぼす不倫の愛

◉なぜ不倫の関係が罪となるか
 「統一原理」の堕落論に、そのことをこう説明しています。

 神は人間始祖アダム(男)とエバ(女)を創造されましたが、まだ未完成期間は天使長にその保護育成を命じておられました。天使は人間と同じ形をしていますが、肉体をもたない霊的な存在です。天使長は、神が自分よりもアダム、エバを愛育されるのを見て嫉妬(しっと)し、エバを誘惑し、不倫の関係を結んでしまいました。その結果生まれてきたのが、私たち人間です。人類の先祖が、不倫の関係の根源だということです。人類はすべて、この不倫の関係より生まれた血統をもっていますから、条件が満たされれば、だれでもそうなる傾向をもっているのです。

 神は、アダムとエバが成人に達したら、祝福し結婚させる御計画でした。それが、婚約中に相手のアダムを捨てて、天使長という予定外の“男”に走ってしまったということは、親の立場にある神にとって、永遠に忘れられない恨みとなりました。これが人間の堕落と呼ばれる、原罪となったのです。

 神の願いに添うことが善ですから、エバが天使長と不倫の関係になったのは、神の願いではないために悪であり、罪になるのです。堕落した天使長をサタンといい、人間はみなサタンの血統を受けていますから、条件が与えられればみな同じことをやります。

 先の主婦(参照:17)が畳職人と不倫の関係になった例をとれば、主人はアダムの立場に、奥さんはエバの立場に、畳職人は天使長の立場にあります。畳職人が奥さんを誘惑したのは、天使長がエバを堕落させたのと全く同じ場面を再現しています。ゆえに、神から見れば許し難き罪悪になります。神が許しませんから、こういう乱れた関係は、必ず破綻し、真の喜びもなく、不安の中にある、タダレた生活なのです。

 また、男がよその女房を横取りするケースだけではなく、世間には女によって男が逆に誘惑されるケースもあります。この場合、堕落論では、サタンに奪われたエバが、自分の間違いに気づき、本然の相手たるアダムを誘惑して関係を結んだとありますが、それと同様、堕落した女性が男性を誘惑するケースです。

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 次回は、「無責任な愛のいやらしさ」をお届けします。


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