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神の子を生み育てるために 26
育児日記をつけ常に把握

 アプリで読む光言社書籍シリーズ、「神の子を生み育てるために」を毎週日曜日配信(予定)でお届けします。
 これから妊娠・出産を控えているかたにも、そして子育て真っ最中のかたにもぜひ読んでいただきたいシリーズです!

須永孝子・著

(光言社・刊『神の子を生み育てるために』より)

育児日記をつけ常に把握

離乳食は56か月から
 赤ちゃんの発育と発達について考えてみましょう。体が大きくなることを発育といい、手足の動きや心の働きが進歩することを発達といいます。

 厚生労働省が発表している赤ちゃんの体重・身長の平均値がありますが、これに左右される必要はありません。中には、自分の子供を平均値に近づけなければならないとノイローゼ気味になるお母さんがいますが、それよりも1か月、2か月とどのように大きくなり、どんなことができるようになったかということのほうが大切です。

 赤ちゃんの精神、運動の発達について、ドイツの医学博士、アイゼンク・ハンクは、「その発達がどのくらいの速度でどこまで進むかは、赤ちゃんが環境から受ける刺激の量と質とに左右される」と言っています。またスイスの児童心理学者、ジャン・ピアジュは、「生後半年間にどのくらい感覚的な刺激と運動量とを受けるかが学習態度に反映する。脳に蓄えられた刺激量が多く、周囲の新しいものに接する機会が多ければ、赤ちゃんは意欲的に探究するようになり、新しい経験を積んでいく」と言っています。

 赤ちゃんは体を動かし、手を動かし、物に触れることによって学んで情報を蓄えていきます。そして刺激を受けてどんどん成長していくのです。危険でない限り、なるべく多くの感覚的刺激を与えてあげましょう。そしてそれに対する反応を観察することも大切です。

 育児日記を作り、日々成長していく赤ちゃんの記録を残してください。定期検診を受けたときや病院にかかったときなどに、日ごろの状態を伝えるのに役立ちます。また定期検診は発育状態の異常を早期に発見できますし、指導を受けることもできますので、忘れないで受けるようにしましょう。

 56か月になると離乳食が始まります。この時期になると、お乳だけでは栄養不足になることと、味覚が敏感になり、唾液の分泌や胃腸の消化機能も高まって、お乳以外の物が食べられるようになってきます。正常な発育のためには、毎日いろいろな物を食べて栄養を補給していかなければなりません。体をつくり上げていくために、たんぱく質やカルシウムや鉄分などの無機質、ビタミンなどの摂取にも注意しなければなりません。

 栄養量が不足すると、身長、体重が増えないばかりでなく、お座り、ハイハイ、一人歩きなどの機能的発達が遅れます。また病気に対する免疫性や生活力が低下し、すぐに風邪を引いたり熱を出すなど、体の弱い赤ちゃんになってしまいます。

 離乳食は、赤ちゃんの発育に合った適量を、栄養のバランスを保ちながら与えることが大切です。進め方の目安は、1週目はおかゆスプーン1さじを23日続け、次に2さじ、3さじと増やしていきます。2週目はおかゆ56さじと卵黄か豆腐1さじを23日与え、2さじ、3さじと増やします。3週目はおかゆ、卵黄のほかに野菜マッシュ1さじを23日与え、2さじ、3さじと増やします。赤ちゃんは消化能力が弱く、アレルギーの問題もあるので、便や皮膚の状態、変化をよく見ながら、慌てず慎重に進めていきましょう。

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 次回は、「教育より信頼関係の構築を」をお届けします。