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新 堕落性の構造 16

 現代人に不幸を招来する「心のゆがみ」。そんな悩みの尽きないテーマをズバッと解説! 人間堕落の根源からその原因を究明している一冊です。毎週木曜日配信(予定)でお届けします。

阿部 正寿・著

(光言社・刊『こう解ける! 人生問題~新 堕落性の構造』より)

5 ケチは世間を狭くする

◉お金は心の動きに従って流れる
 ケチは、貯めることを知って使うことを知らない人間のことですが、どうモノを生かすかは大切なことです。神による被造物と人間の目的のために、人間によって加工されたすべての二次的創造物には、創造目的があります。その目的どおり価値を実現することは、神の意に適(かな)うことです。

 例えば、ナイフは果物を切るためですが、これを殺人に使えば創造目的に反します。それは悪であり罪です。

 お金も、人間を幸福に豊かにし、人間の創造目的である個人の人格完成と、神による理想世界実現のために使われるべきです。そうすれば、すべて善なる価値が発揮されます。人間はみな、お金を価値あることのために使いたいと思っています。それはその人の心が決めます。したがって、お金は心の動きに従って流れるわけです。ところが、心よりもお金を大切にするケチは、その流れを自分のところで止めてしまうのです。価値あるものを価値あるように生かさず、死蔵してしまうのです。

 これが神から見たとき、罪であり悪となるのです。したがってそういう人は、人から嫌われて、次第に運勢が低下していきます。そうすると、ますます人が信じられなくなり、お金にだけしがみつくという悪循環になります。それは主管性転倒という罪を理由に、サタンが地獄に引きずり込もうとしているのです。

 それから逃れるためには、人に与えるということをしなければなりません。それはモノだけではなく、まず心を与えることです。心の具体的現れは、愛であり希望であり喜びです。そうすれば次第に人が自分の周りに集まって、運勢も上向いてきます。お金は心に従って流れるものですから、お金にも不自由しないということになります。

 このことは、経済学では全く考慮されていない要素なのです。それは目に見えない神が働いておられるからです。お金は、必要な分だけあれば十分です。全知全能の神は、必要なとき必要なだけ恵んでくださる方であることを信じなければなりません。現代人は神を信じることを失ったがゆえに、無駄なことにエネルギーをスリ減らして、人生を無為に過ごしています。タイム・イズ・マネーではなくて、タイム・イズ・モウネーです。二度と繰り返すことのできない人生を、ケチらないようにしましょう。

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 次回は、「最近の人は罪意識がない」をお届けします。


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