家族の絆づくり 202
目標を決めても達成できない場合の工夫

ナビゲーター:阿部 美樹

一歩踏み出す「行動」のために
 一年の出発や月の出発に際して目標を立てることがあります。しかし常に未達成のままで終わることが多くて、成功体験がないという人も多いことでしょう。

 そこで目標を達成するための大切なポイントを三つお伝えします。

 第1のポイントは、「目標と共に目的を明確にする」ことです。
 目標を立てただけで結果が出るのではありません。
 「何のためにやるのか?」「どうしてそれが必要なのか?」に対する答えである目的が必要です。目的は行動するための「動機付け」です。
 「動く機会」と書いて「動機」というように、動き出すきっかけが必要なのです。

 第2のポイントは、「結果目標だけでなく行動目標を立てる」ことです。
 実績という結果、成果という結果だけの目標ではなく、結果を出すために必要な行動にポイントを置いた目標が必要です。

 「これだったらできる」という行動目標を決めてやればいいので、失敗することが格段に減ります。
 「夏までに5キロ痩せる」ために「毎朝30分の散歩をする」、「部屋を片付ける」ために「使っていないものを10個捨てる」などです。

 思うように成果が出ないときは、結果にこだわるのをやめて、行動にフォーカスしてみてください。
 行動目標と結果目標の両方を設定して使い分けてください。

「成長」を感じる喜び
 第3のポイントは、「他人ではなく、過去の自分と今の自分を比較する」ことです。

 周りの人と自分を比較して落ち込んだり、やる気を失ったりすることがあります。それは自分よりもできる人と比較するからです。それよりも過去の自分と比較して、できるようになったことを探してみてはどうでしょうか。

 「半年前と比べたら、朝30分早起きできるようになった」「1年前と比べたら、業務にかかる時間が半分になった」などです。さらに、「1年後には英語で業務をスムーズにできるようになりたい」「3年後には結婚して幸せな家庭を築きたい」など、未来の自分と比べてどうなっているか考えるのです。

 このように、人と比べて負けを感じるのではなく、過去の自分と比べて成長を感じてみましょう。