2021.12.25 22:00
心安らぐ清らかな音色~癒やしのオルゴール聖歌
第25回「怒涛となり進め」
清らかな聖歌がオルゴール風にアレンジされました。
祈祷用、睡眠用、作業用BGMにはもちろん、心を落ち着かせたいときや疲れたとき、胎教にもぴったりなコンテンツです。
今回の曲目は、聖歌46番「怒涛となり進め」です。
聖歌46番「怒涛となり進め」は、1967年に作られた韓国キリスト教の讃美歌です。
作詞者は、詩人として多くの讃美歌の作詞を手掛けた潘秉燮(パン・ビョンソプ)牧師、作曲者は韓国キリスト教音楽に大きく寄与した李東勳(イ・ドンフン)牧師です。
この曲は、コヘレトの言葉(伝道の書)12章1節「あなたの若い日に、あなたの造り主を覚えよ。悪しき日がきたり、年が寄って、『わたしにはなんの楽しみもない』というようにならない前に」という聖句を背景に作られたといわれています。
韓国キリスト教『改編讃美歌』(1967年発刊)を編纂する際、青年のための讃美歌が必要だとして、潘牧師に作詞を依頼しました。
青年が持つ気性を「自然」を使って力強く表現した、若き日のひたむきな情熱を呼び覚ましてくれる一曲です。
(参照:シリーズ聖歌 38 聖歌 第一部 46番「怒涛となり進め」)
また、今回の背景画像はペラルゴニウムの花。
こちらの花言葉は複数ありますが、今回は「君ありて幸福」「決心」「篤(あつ)い信仰」に注目して選ばせていただきました。
この花言葉の由来については、実はこれというものが伝わっていません。
ペラルゴニウムの名前は、子を運んでくるといわれている鳥「コウノトリ」からきています。ギリシャ語の「Pelargonium:ペラルゴニューム(コウノトリ)」が由来です。
これは花の形がコウノトリのくちばしに似ているからという理由だそうなのですが、そこから、子供を持つときの女性の「決心」や「君ありて幸福」という思い、無事に生まれてくるように祈る「篤い信仰」などの花言葉が生まれたのではないかなと感じます。
そう捉えてみると、どれも美しい親の愛情が故の言葉となります。
今回の曲「怒涛となり進め」は若者の情熱を歌ったものですが、「篤い信仰」はもちろん、歌に込められた神と共に進んでいく「決意」、歌詞の中の「われらが生命ぞ、ただ主にあれや」という部分から「君ありて幸福」など、この花言葉と重ねることができる部分が多くあることに気が付きました。
世界にはさまざまな現実があることも事実ですが、本来、神様がつくられた親子の関係は、親から子への愛情、そして子(人間)が親(神)に向ける愛情、そのどちらもが全力で無条件に相手に与えたいと願うものではないでしょうか。
初めは、この歌詞のとおり「情熱」や「燃える心」、「若者」という意味のある花を探していました。ですが、このペラルゴニウムの花言葉を見て、「神様と両親から受けてきた大きな愛情を、私たちも同じように返すことができるのではないか」と感じた時、「孝情をおささげする」この姿こそ、信仰に燃える若者の姿であると思い、この花を背景画像に選ばせていただきました。
画像素材:PIXTA