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統一原理Q&A 12
父母復帰のための蕩減条件とは

 アプリで読む光言社書籍シリーズ、「統一原理Q&A」を毎週日曜日配信(予定)でお届けしています。
 統一原理に対する著者の分かりやすい解説がコンパクトにまとめられています。統一原理への理解を深めるために、ぜひ読んでいただきたいシリーズです。

白井康友・著

(光言社・刊『統一原理Q&A み言による神の心情の再発見』より)

Q:アダム家庭の摂理において、もしカインがアベルに従順に屈服して「堕落性を脱ぐための蕩減条件」を立てたならば、「子女を復帰するための蕩減条件」が成立するわけですが、そのことがどうして「父母を復帰するための条件」となるのでしょうか、詳しく説明してください。


A:まず、「信仰基台」を復帰するために捧げる「象徴献祭」の内容から考えてみましょう。人間は堕落によって、価値的に万物より低い存在にまで落ちてしまったので、その人間が神の前に出るためには創造原理的な秩序に従い、自分よりも神に一層近い存在である万物を通じなければなりません。それはその供え物である万物を通して、神を敬い慕っていく心を起こさせ、神との交わりをもたせる意味が含まれているので、ただ単に形式的に供えても駄目であり、「神のみ意(こころ)にかなうように」捧げることが大切なのです。この時に万物を仲立ちとして、神は人間とのつながりをもてるので、その献祭の目的は、第一に万物を復帰するための蕩減条件を立てることと、第二に、実体人間(アベル)を、神の側に復帰するための象徴的蕩減条件を立てることにあります。

 さて、「象徴献祭」を勝利した場合、アベルは神の前に立つことのできる条件が成立するので、「実体献祭」の中心人物としての資格を得ることになり、カンを救うことのできる位置に立ったといえます。

 「実体献祭」はカインがアベルを愛し仲保として、彼に従順に屈伏して善を繁殖し、「堕落性を脱ぐための蕩減条件」を立てることを意味しています。もしカインが、「実体献祭」に勝利してアベルと一体化したとするならば、神はアベルを仲立ちとしてカインにも相対することができるようになるので、カインとアベルが子女として神の前に復帰される、「子女復帰のための蕩減条件」が成立します。

 さらに考えてみますと、カインとアベルは共にアダムの子女として、アダムの悪性稟の実体と善性稟の実体として、善悪の母体であるアダムを分立した存在として立っているので、カインがアベルに従順に屈伏したとすれば、そのことはアダム自体内の悪性稟が善性稟に屈伏したことを意味しており、すなわちカインに相対していたサタンが分立されると同時に、アダムの悪性稟に相対していたサタンが分立されることになります。そうすると、「実体献祭」を通して「子女復帰のための蕩減条件」を立てたことは、アダム家庭の父母格であるアダム自身のサタン分立の条件となるのですから、「子女たちよりも先に実体基台の上に立つようになり」すなわち「父母復帰のための蕩減条件」となっていきます。このように「父母復帰のための蕩減条件」が立った基盤があればこそ、メシヤという人類の真の父母を迎えることのできる条件が成立します。


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 「父母を迎えるためにはアベルの長子権(カイン)復帰が必要である。それを全世界的基準で復帰しなければ真の父母として登場することができない」(「一勝日の意義」1985820)と文先生も語っておられます。

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 次回は、「ノア家庭摂理の失敗について」をお届けします。