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家族の絆づくり 191
言葉力を高める「メモの習慣」

ナビゲーター:阿部 美樹

メモを取る二つの目的
 動物や植物にはなく、人間だけにある能力の中に「言葉を操る能力」があります。
 人間は言葉を読んで、言葉を聞いて、言葉を語り、言葉を書くことでコミュニケーションを取ったり、思考したりするようになっています。

 言葉力を高めることは人生の質を高める秘訣(ひけつ)でもあります。この言葉力を高めるための手段の一つに「メモをする」というものがあります。

 メモとは大きく分ければ二つの目的があります。

 第一の目的は、「記録としてのメモ」です。一般的には、情報と事実を忘れないように保存することがメモです。しかし、それだけではありません。

 もう一つの目的は、「知的生産としてのメモ」です。メモを「アイデアを生み出すための装置」として捉えて、何でもメモする習慣をつくることです。

 強く意識してメモを取り続けると、言葉に対する感性が高くなります。情報を素通りするのではなく、言葉にする中でその本質を見抜く力が高まります。言葉を通してアイデアも生み出されます。

メモで夢を実現する
 また、今どの話題を、どんな目的で、どこまで話をしているのかという全体構造を把握する能力も高まります。メモを通して、話の骨組みが分かるようになるからです。

 また、曖昧な感覚や概念を言葉にするなど、言語化能力を磨くことによって、説明能力・表現力も高まります。

 このように、「思考→言語→メモ」を繰り返すと、メモを通して発想が豊かになったり、夢を実現したりする力が高まります。

 メモを使った夢の実現パターンは以下のとおりです。

 第一は、考え得る全ての夢を書き出すこと、第二は、それらの夢に優先順位を付けること、第三は、取るべき行動の細分化をすること、第四は、設定した夢を周囲に伝えていくことです。

 このパターンの中でメモが生かされていきます。メモは使い方によっては人生のコンパスになって成功に導いてくれるかけがえのない武器になります。