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家族の絆づくり 190
脳のタイプで分ける三つの性格

ナビゲーター:阿部 美樹

話が通じないのは、脳のタイプが原因?
 同じものを見ても、人によって感じ方が違います。同じ空間にいても、人によって目に入るものが違います。
 このような違いは、コミュニケーションにおいてどのような影響があるのでしょうか。一生懸命話しているのに相手に通じないということにもなります。

 このようなすれ違いや誤解につながりやすい原因に、「脳のタイプの違い」というものがあります。

 例えば、「マクドナルド」という言葉を聞いた場合、「看板やハンバーガーを視覚的にイメージする人」がいます。一方、「店内の音声やハンバーガーを作る物音をイメージする人」もいるでしょう。さらには、「ハンバーガーの香りや匂い、味をイメージする人」もいます。
 このように、同じテーマでも頭に浮かぶもの、印象に残るものが違います。

 脳の三つのタイプを紹介します。
 第1は、「見ることを優先する視覚タイプ」。
 第2は、「聞くことを優先する聴覚タイプ」。
 第3は、「触覚・味覚・嗅覚を含めた体の感覚を優先する体感覚タイプ」です。

三つのタイプに合わせた対応力
 ニューヨーク大学の研究では、日本人は視覚タイプが44%、聴覚タイプが18%、体感覚タイプが38%になるといわれています。

 視覚タイプの人は、「話が見えない」「視点」「観察する」など視覚イメージに関係した表現が多くなる傾向があり、聴覚タイプの人は、「○○のように聞こえる」「耳障りな」「ブーブー言う」など、音や声、擬音に関係した表現が多くなる傾向があります。
 さらに体感覚タイプの人は、「○○のように感じる」「緊張する」「リラックスする」「がっちり」など、身体感覚に関係した表現が多くなる傾向があります。

 このようなタイプが分かれば、タイプに合わせた対応が可能になります。
 視覚タイプの人に対しては、図や絵、表などを活用して全体像を見せるなど、視覚的にイメージしやすい表現が必要です。
 聴覚タイプの人に対しては、話のリズムやトーン、丁寧で理論的な表現が適切です。
 体感覚タイプの人に対しては、感触を伝えたり、体を動かす実体験をさせたりするなどの工夫が有効です。

 このように、人に合わせた表現力を高めるなど、対応力を身に付けていきたいものです。