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家族の絆づくり 189
第7の習慣「刃を研ぐ」~人生の切れ味

ナビゲーター:阿部 美樹

自分らしさの刃を研ぐ
 前回まで「7つの習慣」について一つ一つ解説してきました。
 第1の習慣「主体的である」、第2の習慣「終わりを思い描くことから始める」、第3の習慣「最重要事項を優先する」、第4の習慣「Win-Winを考える」、第5の習慣「まず理解に徹し、そして理解される」、第6の習慣「相乗効果を発揮する」です。

 そして最後の第7の習慣が「刃を研ぐ」です。
 まさに、包丁の刃を研ぐようなものです。刃を研いでいない包丁を使うより、刃を研いだ包丁を使う方が切れ味がよくなるように、人生も自己の能力(自分らしさ)を向上させるための自己投資をすることが大切です。

 私たちは普段の出来事に忙殺され、包丁(道具)の刃を研ぐことに時間を割こうとしません。その結果、私たちの包丁(道具)の刃はさびつき、その効果性が発揮しづらくなってきます。

 これらは緊急ではないけれども重要なことであり、繰り返していくならば、次の段階の成長や成功の踏み台になります。

四つの側面で自己投資
 それでは、どんな刃を研ぐのでしょうか。自己投資する四つの側面があります。

 第一は「肉体的側面」です。
 バランスの取れた栄養のある「食事」を取ること、定期的に適度な「運動」をすること、しっかりと「休養」を取ることが必要です。肉体の「持久力」「柔軟性」「強さ」を高め、肉体的バランスを維持する姿勢が大切です。

 第二は「精神的側面」です。
 精神的バランスを保つためには、自然に触れたり、瞑想(めいそう)したりするなど穏やかな心を維持して、自分らしい個性や強みを見極めて伸ばしていく努力が必要です。やりがい、生きがいを意識して充実した気力を養うことです。

 第三は「知性的側面」です。
 一般常識や自分に必要な専門知識を求めて読書、学習をするなど、上質なインプットと執筆、講演、対談、対話を通してアウトプットも心掛け、知性を磨くことです。

 第四は「社会・情緒的側面」です。
 学びだけでなく、隣人との関係を重視して信頼関係を構築すること、地域・コミュニティーに対する貢献を心掛けるなど、社会的な役割を持って奉仕・貢献することです。

 このような四つの刃を研ぐための向上心を持っていきましょう。