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中和新聞セレクト Vol.2
真の父母様の平和思想~地球的危機克服の道

 統一運動の情報から国内外のニュース、各種講座に至るまで、さまざまなコンテンツを毎週2回(火、金)配信している『中和新聞』。Blessed Life編集部が同記事のアーカイブスからおすすめのコンテンツをセレクトして皆さまに紹介します!
 第2弾は「真の父母様の平和思想~地球的危機克服の道」(ナビゲーター:稲森一郎氏)のシリーズを毎週水曜日(予定)にお届けします。
 同コンテンツは『中和新聞』2015年10月~2017年5月に全14回で配信されたシリーズです。

第9回 青年は未来を創造する真の愛実践の主役〈2〉

(中和新聞 2016年10月4日 通巻900号より)

 本シリーズでは、人類が直面している様々な地球的規模の問題にスポットを当てながら、その問題点の本質を解説するとともに、真の父母様(文鮮明先生・韓鶴子先生御夫妻)の平和思想に基づいて確かな方向性を提示します。今回は「青年は未来を創造する真の愛実践の主役」の第2回として、青少年を取り巻く深刻な問題である、過激化する性教育の問題の本質を取り上げ、健全な青少年育成のための純潔思想とその運動について解説します。

▲純潔の重要性と家庭理想の実現を訴えるPLAの活動

純潔思想とその運動の目的は
理想の家庭と世界を創建すること

■人類社会が直面する最も解決困難な問題
 日本で、性教育元年と騒がれた1992年以降、小中高の学校教育現場で性教育が華々しく実施されるようになって、早くも24年が経過しました。

 性教育推進派の中心人物であった山本直英氏(1932-2000)が、『ヒューマンセクシュアリティ』創刊号(1990年10月)の中で述べた性教育推進の本音は、露骨であり、率直であり、驚くべきものでした。

 「人類が21世紀にかけるユートピアは『エロス・コンミューン』の実現にある。この実現をもって、人間が近代社会で希求してきた自由・平等の理念はほぼ完結する。…太古の昔、エロスは抑圧されず、管理されず、自然体でありえたが、今やもろもろの制度と、人間の下半身の中に閉じ込められている。こういう社会では、エロスの発現はえてして非社会的か反社会的なトラブルとなる。…エロスとは『すべての人間の根底にある人とのゆるぎない性的なふれあい』であり、コンミューンとは『管理や抑圧や統治されることから自らを解放して、自覚的な個人と個人との共同体』のことである」

 このような言述は、人間同士が「ゆるぎない性的なふれあい」を管理や抑圧や統治のない状態で楽しむ社会を目指した宣言、すなわち「エロス・コンミューン宣言」ですが、21世紀を正に「エロス・コンミューン」の実現した社会にすると言い放ったわけです。

 山本氏が主張する逸脱した性のユートピアへの衝動と願望が、大人社会と若者社会に広がる最大の理由は、元来、性の欲望を抑えることの難しさに加え、自由を基本的に保障しようとする民主主義の社会が、世俗主義や快楽主義に流され、性モラルの基準も失われてしまうことになってしまうからです。

 性産業と金もうけ主義が結び付けば、ますます性のモラルなどは一切要らないといった、気ままな主張が闊歩することになります。

■現代終末時代は性モラルの総崩れの時代
 人間の歴史の中に根を下ろした原罪は、人間始祖の堕落に由来します。

 一人前の男女として成長したアダムとエバが神様のもとで結婚式を挙げる前に、天使長ルーシェルの偽りの愛の誘惑によって間違った愛の関係を築いたことが、性モラル崩壊の人類史的な出発点です。

 このような原理的観点に立ち、真の父母様は次のように明確に語られています。

 「今、青少年の問題が深刻な問題です。エデンの園でアダムとエバが、青少年期に日陰で淫乱によって堕落し、フリーセックスを蒔いたので、収穫の時期である終わりの日には、必ず世界的に青少年たちのフリーセックスの風潮が蔓延する現象が現れるのです」(『平和経』230頁、「宇宙の根本を求めて」)

 前述の山本氏がユートピアとする「エロス・コンミューン」は、フリーセックスの蔓延が世界的に完了した状態、すなわち、「いつ、どこで、だれと」自由に性関係を持ってもよい完全なフリーセックス社会のことであり、その状況をつくり上げるための悪魔サタンの作業が20世紀の最後の10年間(1990ー2000)に、日本において過激な性教育の推進という形で実施されていったことを、今さらながらに確信させられます。

 「性の自己決定能力」を育む性教育を目指すとした山本氏の主張は、人権を尊重する限り、性行動の規制は他律にはなじまないと、まことしやかに語っています。エデンの園で起きた状況を世界化するため、サタンの最後の企ての手先となって働いたのが、まさしく過激な性教育推進派の面々です。

 山本氏は、「人間の手や足や口や頭などの獲得から始まった人権がとうとう性器にまで及んできた」とか、「感動の極みで〈人類最後の人権〉と呼ぶことにした」、「今後は個人の性器の多様化や個性化を認める方向で性器の人権化を極めていくことになりそうです」などの主張を臆面もなく語り、『セクシュアル・ライツ 人類最後の人権』(1997年、編著)を残しています。

 性教育推進派の人々にとっては、現在でも強力な“バイブル”となっている本です。フリーセックスを「人権」で語るところに、惑わしの論理が隠されているのです。

■日本の再生と救国、純潔と家庭理想の実現を掲げたPLA活動
 真の父母様は、次のように語っておられます。

 「アダムとエバがモデル的な平和理想家庭を築くためには、絶対必要条件があります。…絶対者の息子、娘と呼ばれる人格者の位置を確保するには、天が定めておいた絶対的基準の道を歩まなければならないという意味です。その中で最も重要なものが、正に絶対『性』の基準です。第一は、結婚式のときまで守るべき絶対『性』、すなわち絶対純潔の基準です」(『平和経』642頁、「神様の絶対平和理想モデルである絶対『性』家庭と世界王国」)

 青少年を中心に、全国津々浦々で展開されている「PLA(ピュアラブ・アライアンス)活動」のラリーとマーチは、正に「純潔の上に成立する理想家庭」という、真の父母様の平和思想の真摯な実践活動なのです。

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 次回は、「南北統一はいかにして成されるべきか〈1〉」をお届けします。

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