2021.10.01 22:00
【テキスト版】
ほぼ5分でわかる人生相談Q&A
幸せな人生の極意!
第57回 劣等感をどのように克服したらよいでしょうか?
ナビゲーター:阿部美樹
皆さん、こんにちは!
今回の質問は、「劣等感をどのように克服したらよいでしょうか?」という質問です。
「自分は劣っている」という感覚、すなわち劣等感を持っていると自信を失い、心地よい人生を歩むことが難しくなります。
そのような人は、常に他人と比較しながら自分の足りないところに意識が集中しているので、自分の価値を見いだせなくなることもあるでしょう。
例えば、「同期が自分よりも先に出世した」「ダイエットしようとしてもうまくいかない」など、自分と他者とを比較したり、自分の目標と現実とのギャップに気付いたりしたときに劣等感が生じます。
劣等感に悩む人の多くは劣等感をなくそうと意識しています。しかし大切なことは、劣等感をなくそうとするよりも「劣等感の捉え方を変えること」「劣等感を幸せになるために活用すること」を心掛けた方がよいのではないでしょうか。
劣等感は多くの人が持っている感情だからです。
そこで、劣等感に対する肯定的な捉え方を二つ紹介いたします。
第1は、劣等感を成長のばねにすることです。
劣等感は、表現を変えれば、「目標に向かって努力をし、人生をより良いものにしようとした結果、現れた感情」でもあります。
ですから、劣等感は成長するためのきっかけや動機付けになるということです。
例えば、同期の出世をうらやむだけでなく、「同期を見習って成長するためにはどうしたらよいか」「同期に追い付くための企画を考えよう」「同期に負けない分野があるかもしれない」など、自分を高めるための目標を新たに設けることもよいでしょう。
そして、努力したならば、たとえ大きな結果が出なくても、「ここまで頑張れた」と自分自身を認めてみましょう。
結果よりも過程を重視したり、周りの称賛よりも自らが「自分の成長」を認めたりするという姿勢が大切です。
「失敗は成長の卵である」と言えます。人間は、非力な己に気付きながら、道具を工夫し、科学や社会制度を発展させてきました。
思いどおりにいかず、他人のようにできないで失敗したときに劣等感を感じることもあります。しかし劣等感を向上心に結び付けるなら、次の行動に工夫が生じます。失敗からもいろいろなことを学ぶことができるからです。
第2は、「比較・競争から協力・貢献へと意識の向きを変える」ことです。
「お兄ちゃんはできたのに、あなたはできないのね」と言われるなど、人と比較されて嫌な気持ちになることがあります。自分自身が周りの人と比較して劣等感を感じる場合も同じです。
他者との比較、過去との比較、理想との比較を行うと、「やる気・勇気」を失うことがあります。家庭や学校・職場などの人が集まる集団では、比較や競争よりも協力や貢献の方が求められるものです。
集団の中で自分が周りの人に対して何ができるのかを考えて実践することで、周囲から受け入れられ、信頼されるようになります。
そしてそのことを通じて、自分が価値ある人間だと実感していけるようになるでしょう。
このように、劣等感を感じたら、自らの「成長」に意識を向けつつ、周りへの「協力や貢献」を心掛けて実践することが、劣等感を克服するきっかけになることでしょう。
皆さんからの質問をお待ちしています。
「人生相談Q&A」で、ほぼ5分でお答えいたします。
また、お会いしましょう!