2021.10.08 22:00
【テキスト版】
ほぼ5分でわかる人生相談Q&A
幸せな人生の極意!
第58回 対人関係を良くする秘訣を教えてください
ナビゲーター:阿部美樹
皆さん、こんにちは!
今回は、「対人関係を良くする秘訣を教えてください」という質問です。
人間関係の中で、多くの人は「みんなから好かれたい」と願うものです。ところが、好かれたいと思うあまり、「頼まれると嫌だと言えない」「断れない」、いわゆる「いい人」になってしまっている場合があります。
いい人とは、表現を変えれば便利屋さんです。そういう人は、どうしても無理がたたってつらくなり、人間関係がうまくいかなくなることもあります。
ですから、「自分がどうしたいのか」をよく考え、無理をしてしまいそうな頼まれ事は、時にはきっぱりと断る勇気も必要です。
人は一人で生きているわけではありません。家族や友人、職場の人々と共に生きています。それぞれに人間関係があり、そこにはお互いの目的があります。
その目的のために自分は何ができるのか、何をすべきなのかを考えることが大切です。
お互いの目的のために何ができるかを考えて行動する人が「建設的な人」です。
「いい人」から「建設的な人」へと脱皮することは重要です。
建設的な人は、無理をしない人間関係を築くことができ、自分の「主体的な動機」を維持します。
また、「人から嫌われたくない」と気にするあまり、人の顔色をいつもうかがっている人は、気疲れして自分を見失ってしまう場合があります。
こういう人に限って、何人かに嫌われたように感じただけで、「みんなに嫌われている」と思うものです。
しかし、それは「思い込み」です。
冷静になって自分を嫌っている人の人数を数えてみれば、全員に嫌われているわけではないことが分かります。むしろ、自分の味方でいてくれる人も見つかるかもしれません。
実は、この世界には誰にでも好かれるという人はいないのではないでしょうか。
ですから、好かれているか、嫌われているかを気にせずに、「自分はこの人間関係の中でどのような貢献ができるか」「自分らしく生きるにはどう行動したらいいのか」ということを優先して考えてみましょう。
そして、相手とどのような目的で付き合っているのかを見つめ直すことです。
会社での人間関係であれば、自分はどんな仕事をすれば貢献ができるのか、お互いに協力し合えるのかを考えて実践するのです。
それができれば、逆に、めったに嫌われることはないはずです。
また、自分が好かれているか嫌われているかを決めるのは、結局は相手であり、自分自身ではそれをコントロールできないのです。
自分ではどうすることもできないことを気にし過ぎる必要はありません。自分の事情と相手の事情は違いますから、分けて考える必要があります。
人間関係の課題には、「共同の課題」と「個人の課題」があります。
共同の課題とは、他者と自分が協力して解決することができる課題であり、個人の課題とは、自分が自ら解決しなくてはならない課題です。
課題にぶつかったときには、その課題が誰の課題なのかを考えてみましょう。
それを見極め、自分が取り組むべき課題を明確にしましょう。
このように、「いい人」から「建設的な人」へと変わること、「自分らしく生きること」を心掛けて、良い人間関係を築きましょう。
皆さんからの質問をお待ちしています。
「人生相談Q&A」で、ほぼ5分でお答えいたします。
また、お会いしましょう!