家族の絆づくり 182
「7つの習慣」から自己チェックをする

ナビゲーター:阿部 美樹

「インサイド・アウト(内から外へ)」という考え方
 人生を変えるためには、「習慣を変える」ことが大切です。
 人にはそれぞれの習慣がありますが、成功者が持つ習慣を集計し、その共通点を集大成した有名な本があります。

 米国の大学教授であったスティーブン・R・コヴィー博士がまとめた書籍『7つの習慣-成功には原則があった!』(キングベアー出版)です。

 1989年の発売以来、3,000万部以上を売り上げる大ベストセラーとなり、世界35カ国語に翻訳され、多くの人々の愛読書になっています。
 皆さんも「7つの習慣」という言葉を聞いたことがある人は多いことでしょう。しかしその具体的な内容を知っている人は少なく、さらに実践している人はごくわずかの人ではないかと思います。

 七つの習慣のベースには「インサイド・アウト(内から外へ)」という考え方があります。真の成功と幸福に導くものは優れた人格を持つことであり、自分自身の内面(インサイド)から外(アウト)に働き掛けることであり、「影響を受けるより、影響を与える」ことです。 

 人生の扉は、中から開くことしかできないのです。

私的成功と公的成功を実現する
 第1の習慣は「主体的である」ことです。
 自ら選択し、その結果に対する責任を持ち、自分自身から影響を及ぼしていく習慣です。

 第2の習慣は「終わりを思い描くことから始める」ことです。
 行動する前に、自分自身の価値観に基づいた方向性や目的を見いだす習慣です。

 第3の習慣は「最重要事項を優先する」ことです。
 重要な事柄を優先しながら計画を立て実行する習慣です。

 第1から第3の習慣までは「私的成功」を達成するものとして位置づけられ、依存から自立への成長を促すものです。

 第4の習慣は「Win-Winを考える」ことです。
 常に相互の利益を求めるスタンスで、長期的な人間関係を構築する習慣です。

 第5の習慣は「まず理解に徹し、そして理解される」ことです。
 まず相手を理解するよう努め、その後で自分を理解してもらうことで、コミュニケーションの質を高める習慣です。

 第6の習慣は「相乗効果を発揮する」ことです。
 多様性を生かし、創造的に協力することで、革新的な解決策を生み出す習慣です。

 第4から第6の習慣は「公的成功」を達成するものに位置づけられ、人と協力体制を築き、より大きな成果の達成を目指すことです。

 さらに第7の習慣は「刃を研ぐ」ことです。
 肉体・知性・精神・情緒の側面を定期的に磨き、モチベーションと活力を向上する習慣です。