2021.08.18 17:00
家族の絆づくり 181
ビジョンを持たなくても成功する人
ナビゲーター:阿部 美樹
「ビジョン型」と「価値観型」
「目標を決めて実践する」「願望を明確にして生きる」など、未来の「自分のありたい姿」を思い描く「ビジョン型の生き方」が大切だとよくいわれます。
しかし、将来の目標や夢を明確に描かなくても幸せを実現している人は多くいます。それは、「自分らしさ」や「自分が大事にしていること」を満たすという「価値観型の生き方」です。
ビジョン型の生き方は、「ゴールに向かう姿勢」であり、目標に近づいた感覚である「達成感」「近づいた感」を大切にします。
一方、価値観型の生き方は「今、大切なことのために生きる姿勢」であり、価値観に基づいて生きている「やりがい」「満たされた感」を大切にします。
このように「自分らしさ(価値観)」に沿って生きるならば幸せになることができるということです。
地図と羅針盤で幸せにたどり着く
さらに対比してみると、ビジョン型は「成果は『これ』と決めて目指すもの」であるのに対して、価値観型は「成果は後からついてくるもの」と考えます。
ビジョン型は「目標への手段としての今の行動」であるのに対して、価値観型は「日々、コツコツ積み上げる」と考えます。
また、ビジョン型は「未来の楽しい姿を思い描いて歩む」のに対して、価値観型は「過去の楽しい充実体験を思い出しながら歩む」という姿勢です。
このように、両者の観点は違いますが、どちらも人生にとって大切なことです。
すなわち、どちらがいいかではなく、両方があったら「幸せ力」がパワーアップされていくことでしょう。
例えて表現するならば、幸せのゴールにたどり着くためにはビジョンという「地図」が必要であり、動機という心の方向性を明確にするためには価値観という「羅針盤」が必要なのです。
このように、現在地の心の姿勢を明確にし、行くべきゴールを明確にして幸せを実現していきたいものです。