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【テキスト版】
ほぼ5分でわかる人生相談Q&A
幸せな人生の極意!

第47回 会議はどのように行ったら効果的でしょうか?

ナビゲーター:阿部美樹

(動画版『ほぼ5分でわかる人生相談Q&A』より)

 皆さん、こんにちは!

 今回の質問は、「会議はどのように行ったら効果的でしょうか?」という質問です。

 会議は、組織を運営する上で重要になりますが、ただ漠然と長々行ってもあまり意味がありません。

 それでは、会議とは何のために行い、何をするものなのでしょうか。

 報告のための会議、議論するための会議など、その目的はさまざまですが、会議の基本は「意思決定」をする場であるということです。

 例えば、方針を定めるための意思決定、業績を向上させるための意思決定、問題を解決するための意思決定などです。

 しかし、それらの会議がうまく行われないと、会議で何も決まらないということになりかねません。
 そうなると、組織のトップが単独で意思決定し、部下に対して指示命令するという(会議の必要のない)トップダウン型の運営になってしまうこともあります。

 この場合、会議の参加者の当事者意識が薄くなるので決定事項の実行力も弱くなります。これでは組織の問題点に対して改善を提案する人が育ちません。
 さらには進捗が弱くなり、会議で責任追及ばかりしてしまう傾向が強くなったりもします。

 組織の改善計画がどんどん提案され、議論すべきことが十分に話されることを通して、決定事項の実行力が高まる会議をすることが重要です。

 では、会議で何を議論すべきでしょうか。

 例えば、テーマに基づいてそれに対応するための「対策の議論」から始める場合がありますが、それではあまり意味がありません。

 なぜなら「現状認識」と「あるべき姿」について、会議参加者の認識が一致していなければ、議論がかみ合わなくなるからです。

 会議で成果を生み出すためのポイントを三つ挙げます。

 一つ目は、「五つのプロセス」が必要です。
 第1ステップは、あるべき姿(ゴール)を明確にすることです。
 第2ステップとして現状を把握することです。
 第3ステップは、そのゴールと現状の二つのギャップがあるなら、その問題点を明確にすることです。

 第4ステップは、その問題点の中から解決すべき優先順位の高い課題を抽出することです。

 問題構造学から見れば、ゴールと現状のギャップが「問題」であり、その中で解決すべき優先順位の高いものが「課題」なのです。
 言葉は似ていても、これらの用語の違いを理解しておく必要があります。

 第5ステップは、解決すべき優先順位の高い課題に対する対策を立案していきます。

 このようにして、五つのプロセスに沿って議論を進めていくことが、より確実な成果をあげるために大切なことです。

 二つ目は、会議のための企画提案の仕方を考えてみることです。
 企画提案するためには、事前に次の4点の準備がなければ、会議ではなかなか意思決定ができません。

 第1は、この企画で何が得られるかという「ゴール」です。
 第2は、なぜこの企画をやるのかという「現状と背景」です。
 第3は、いつまでに何をするのかという「対策と計画」です。
 第4は、それらのメリットとデメリットを比較してやるべきかを判断するための「費用対効果」です。

 このような4点の準備がなされていたら、会議で意思決定することができます。

 三つ目に、このように会議で企画提案しようする場合は、事前の企画立案の会議が必要になります。

・組織の強みは何か?
・目指したい状態は何か?
・直面している問題は何か?
・取り組むべき企画は何か?
・誰が担当になるのか?

 などを決めて準備します。

 部下の提案力は、組織を強くします。

 以上の三つのポイントをもとに、トップダウンとボトムアップが両立してこそ、より効果的な会議となり、発展・成長する組織になります。

 皆さんからの質問をお待ちしています。
 「人生相談QA」で、ほぼ5分でお答えいたします。
 また、お会いしましょう!

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