2021.07.07 17:00
家族の絆づくり 175
未来や過去よりも大切な「今」
ナビゲーター:阿部 美樹
「今」に関心がない人が多い
「事実」と「現実」は似たような言葉ですが、イコールではありません。
「雨が降っている」など、天候は誰が見ても事実は一つです。
それに対して「雨が降って嫌だな」と憂鬱(ゆううつ)になる人もいれば、「雨が降って涼しくなった」と喜ぶ人もいるように、事実は一つであっても現実は捉え方次第でさまざまです。
ですから、自分の「今」の心の在り方、見つめ方、意識次第で、見えている現実世界も変わるということです。
しかし、多くの人は意外にも「今」に関心がないように思います。
「未来」への期待や不安で頭がいっぱいになっている人、「過去」への後悔や執着などで悩む人など、「今」ではなく、違うことに意識を向けています。
今の意識が現実をつくり出しているので、今この瞬間こそ最も大切なことです。今この瞬間が不満なら、不幸な現実となります。反対に、今この瞬間が幸せならば、人生全てが幸せになります。
どうせ良くなるから大丈夫!
多くの人は、「ある」ことに意識を向けずに、「ない」ことに意識を向けてしまう傾向があります。
「ない」ことを探していくので、「不足している」という満たされない心、「満足できない」という葛藤の心になり、自分を責めたり、他人を責めたりするなど、裁く材料になりがちです。
反対に、「ある」ことに意識を向けている人は、現実がどうであろうと満たされた気持ちになり、豊かさを見いだすようになります。当たり前だと思っていることは、実は当たり前ではないことに気付き、感謝の心になることでしょう。
誰でもネガティブなところはありますが、ポジティブな捉え方に切り替える習慣を身に付けていきましょう。
今、目の前に何が起ころうが、結局「幸せになる」と設定し、「どうせ良くなるから大丈夫」という気持ちでいるならば、幸せが訪れてきます。
「今」をどう生きるかで、未来は変わります。