シリーズ聖歌

 世界平和統一家庭連合の「聖歌」を、第一部1番から順にご紹介してまいります。

 今回は、聖歌の第一部8番「東の勇士」をお届けします。

 この歌の作詞者、故・柳光烈(ユ・グァンヨル)文化部長(当時)は、『生火』『離夜路』などの詩集を出している詩人でもあります。

 この歌の原題は「成和青年会歌」といい、1955411日に青年会が発足した時に、青年のための歌がなくてはならないということで作られたものです。

 歌詞が募られ、公募に応えて寄せられた作品の中より柳先生の詞が選ばれました。

 「日本では“東の勇士”と歌うけれど、私は“東方の輝き”と作詞したのです」と、柳先生が意味を話してくれました。

 “光は東方より”という聖句を中心とした作詞だそうです。その光も弱々しいものではありません。目眩(めくるめ)くような光の束。闇の覆いを、一度に切って落としたような力強い光。六千年の暗黒の歴史が、その力強い閃(ひらめ)きによって、一遍に光明の世界に転じるという、夢のような理想が実現する新世紀の朝を歌ったそうです。

 手を勇ましく振り上げ、振り下ろしながら、時に周りの家々から苦情が来るほど歌ったこともあります。
 よく先輩に、「勝ち鬨(どき)の“ち”の所で、手を下ろすんですよ」などと、手の降りかたを指導してもらったのを思い出します。

 “成和の若人”という言葉がありますが、和とは、丸く授受して球形運動をなしている形をいいます。象徴的には、理想世界を表しますから、成和の若人とは“理想世界を成していく若人”と説明できるでしょう。

 「すごく燃えていましたね。草創期、わずかしかいないのに、もうわれらが決意してやれば何でもできる。神共にあり、と。一人一人が、天下の将軍の気迫でした。そんな情熱と勢いを込めて作られた歌なのです」と、柳先生は話していました。

(参照:『聖歌のめぐみ』)

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