家族の絆づくり 165
強みの発見と伸ばし方

ナビゲーター:阿部 美樹

「個人の強み」をチームで発見
 個人の成長と成功、組織の発展と成功のために大切なことは、強みを発見し、伸ばすことです。そうすれば、自然と弱みも克服されていきます。

 そこで強みを発見する方法、伸ばす方法を紹介いたします。

 まず個人の強みです。職場の同僚、友達同士、家族など数人がチームを作ります。

 第1段階は、「お互いの強みを書き出すこと」です。
 紙を準備して自分の名前を書いて、そこに自分の強みを三つ書きます。書いた紙を右隣の人にそれぞれ渡して、受け取った人は名前が書いてある人の強みを三つ書き加えます。再び右隣の人に渡して強みを三つ書き加えます。これを繰り返し、書き終わったら自分の元に戻して確認します。自分の強みを再発見すると同時に、チームのメンバーから強みを承認されてうれしくなります。

 第2段階は、「どうなってほしいか、期待していることを書き出すこと」です。
 「これをやってくれたらもっといい!」「こうなってくれたらさらに素晴らしい!」と思えることを自分自身が自分に向けて書き、隣の人のも同じように回します。
 これは一見、弱みの指摘のようにも見えますが、第一段階で強みを承認されているので、「期待されている」という前向きな心で受け止めることができることでしょう。

 第3段階は、今後取り組む「アクションを決めること」で終了します。

「組織の強み」をチームで発見
 組織の強みの場合もチームで行います。

 第1段階は、「私たちの強みは何か?」をテーマにして話し合います。
 「わが組織のブランドは何か?」「お客さまから選ばれる理由は何か?」「地域社会から喜ばれる強みは何か?」を考えて項目を挙げていきます。

 第2段階は、「どうすれば、もっと強みを発揮できるか?」をテーマにして話し合います。
 お客さまから選ばれる理由が再現できていない場面はないか、再現性を高める方法はないかなどを考えます。

 第3段階はそれを踏まえた「アクションを決めること」です。

 弱みを改善しようとする「ネガティブアプローチ」は、一生懸命に取り組んでも成果はあまり上がりません。
 それよりも、強みを伸ばそうとする「ポジティブアプローチ」の方が楽しく取り組めるし、良い結果も出やすい傾向があります。