2021.02.19 22:00
【テキスト版】
ほぼ5分でわかる人生相談Q&A
幸せな人生の極意!
第28回 起業したいのですが、何を心掛けるべきでしょうか?
ナビゲーター:阿部美樹
皆さん、こんにちは!
今回の質問は、「起業したいのですが、何を心掛けるべきでしょうか?」という質問です。
どのような職種であっても、経営者になるということはさまざまな知識や能力が必要です。
例えば、海を航海する船長になるためには、船や海に関する専門的知識だけでなく、大勢の乗組員をまとめる人望も必要であり、経営手腕も必要です。
経営においては、事業計画を決めること、人件費や設備費などのコストを適正にすることなど、経営に関する専門知識や能力は当然必要ですが、それ以上に大切なことは、本質的な「経営理念」を持つことです。
その理念は、経営に関わる全ての業務を遂行するときの動機となり、判断基準になります。
現在の滋賀県の辺りに近江の国があり、「近江商人」と呼ばれる人たちが素晴らしい理念に基づき商売を発展させました。
その人たちが商いをする上での理念として「三方よし」という考え方があります。
それは、「売り手よし」「買い手よし」「世間よし」の三方が良いことを前提とした商いをするというものです。
商いをする自分たちだけが得をするばかりでなく、商いの相手も得をして満足し、さらには商いをさせてもらう地域の人たちにも喜んでもらって、社会に貢献することを大切にし、その考え方が定着しました。
売り手の利益だけを追求する合理的な経営をするならば、一時的な発展があったとしても、継続的に発展する企業になることはできません。
個人の人生においても、企業の歩みにおいても「為に生きる」という生き方、在り方が最も大切になります。
発展している企業は、常に「どうしたらお客さまに喜んでもらえるか?」ということを考えた経営をしています。
どんなお店でもお客さまに対して、感謝の思いを込めて「ありがとうございます」という言葉を常に伝えます。
発展しているお店は、お客さまの方からも「ありがとうございます」という言葉が返ってきます。
店員の応対や笑顔、価格のサービスやアフターサービスなど、「そこまでやってくれるの!」という驚きと喜びをもった感謝の心です。
人間は一見、損得勘定の中で自分の喜びのみを追求しているように見えますが、「いかに喜ばれる存在になるか」という人間としての最も根源的な幸せを求めています。
喜ばれる存在を目指す個人や組織は発展するということです。
「人間は小宇宙」というように、宇宙自然の法則は人間の体を観察することで知ることができます。
例えば、眉毛は汗が目に入らないように目を守っています。
口は食べ物を取り込みやすい所についていて、歯は食べ物をかみ砕くことで胃腸が消化しやすいように助けます。
このように、人間の身体において、自分のためだけに存在している体の部位は何一つありません。
さらに人間自体もまた、為に生きるために存在しているので、「ありがとう」と言われながら感謝される人や企業であってこそ、より発展するようになります。
このように、売り手、買い手、世間という「三方よし」という経営を心掛けることは素晴らしいのですが、さらに統一原理の立場から見て言うならば、「神様よし」という「四方よし」という考え方が重要であると言えます。
「神様から見たらどうなのか?」
「神様は何を願っておられるのか?」
「果たして神様が喜んでおられるのか?」を考えて、神様までも味方をする生き方こそ天運があり、より継続的に発展するようになることでしょう。
皆さんからの質問をお待ちしています。
「人生相談Q&A」で、ほぼ5分でお答えいたします。また、お会いしましょう!