親が趣味をもち、子供と共有する
二世は「原罪のない神の子」です。だからといって、親の言うことを素直に聞くとは限りません。親がいくら「良いことだから」「重要なことだから」と、学習や体験を熱心に勧めたとしても、そこに自ら価値を認め、自主的に取り組むお子さんは、まれでしょう。
それでは、子供たちが学校の勉強や習い事、スポーツなどを好きになり、積極的に「身につけたい」と思えるようになるには、どうすればよいのでしょうか?
いちばん良い方法は、親が率先して学び、取り組んでみることです。親自身が好きでもなく、関心がないことを勧めても、子供の「やる気」に火はつきにくいからです。親自身が趣味や特技をもち、そこでの人間関係を築きながら「人としての幅」を広げることが大切です。
趣味を楽しむ親の姿に、子供たちは自然と引きつけられるに違いありません。同様に、喜んで仕事に打ち込む親の姿を通して、子供は親の職業に関心をもつようになります。
スポーツや芸術などの世界で成功を収め、〝一流〟と呼ばれる人物について調べてみると、その人の家族や親戚などに模範となる選手や芸術家がいることが多いようです。
身近な人から、成功に至るまでの体験談を聞くことができれば、それを道しるべとして、自身が一流になるための道筋を描きやすいのではないでしょうか。子供たちは、「〝あの人〟ができたんだから、自分も必ずできる」と考え、夢の実現が当たり前のように感じることができるのです。幼少期にさまざまなものに触れて刺激を受けることが、夢を形にしていくうえで大切です。また、〝本物〟に触れることをお勧めします。
野球を例に挙げれば、高校野球(甲子園)やプロ野球、メジャーリーグなどのテレビ中継を見るのもよいでしょう。さらに球場で観戦できれば、受ける刺激は倍増します。親子でキャッチボールをするといった体験も貴重です。人によって取り組みの段階はさまざまで、喜びや楽しみの感じ方は千差万別です。ポイントは、「自分が好きなことなら続けられる、自分で決めたことなら努力できる」ということです。