2020.12.26 22:00
【テキスト版】
ほぼ5分でわかる人生相談Q&A
幸せな人生の極意!
第21回 幼いわが子に対して心配なことが多くて悩んでいます
ナビゲーター:阿部美樹
皆さん、こんにちは!
今回の質問は、「幼いわが子に対して心配なことが多くて悩んでいます」という質問です。
親は子供に対して、誕生した瞬間から成長するその時々に、愛するが故に、多くのことで心配をします。
子供の顔色が悪ければ、「病気ではないか?」と心配し、公園で元気に遊んでいても「けがをしないだろうか?」と心配します。
子供が成長し、大人になったとしても、出かける時には「事故に遭わないだろうか?」と心配し、帰りが遅いと「何かトラブルに巻き込まれていないか?」と心配します。
子供を守ってあげたいという美しい親心ですが、度が過ぎると子供に悪影響を与える可能性もあります。
心配し過ぎる親の特徴には、とにかく人に対して否定的に見つめ、物事に対して悲観的に見つめるという傾向があるようです。
「できないかもしれない」「失敗するかもしれない」「悪いことが起こるかもしれない」と考えるなど、最悪の事ばかりをイメージしてしまいがちです。
それは、親自身の心の中に、「自尊感情という誇り」が乏しかったり、「幸せというワクワク感」がなかったりするという課題があったりもします。
自分の人生に不満と劣等感が多い親ほど、子供を心配し過ぎる傾向があります。
その心配の動機は、子供の幸せというよりも、「自分が安心したい」という親の欲求を満たそうという動機なのかもしれません。
一方、心配され続けた子供の側からすれば、「自分は信用されていない」という不快感が残ります。
あなたは「できない人」「やらない人」「能力がない人」「努力しない人」などという否定的なメッセージを受け続けていくので、子供も親と同じように自尊感情が低くなります。
悪循環を繰り返さないためには、子供を過度に心配するよりも、むしろ子供の信じて委ねてみることこそ、必要なことではないでしょうか。
親として、子供の成長とともに関わり方の変化も必要です。
子供が乳児期の時は、朝から晩までお世話をし、何でも親がしてあげる必要があります。
しかし幼児期になると、徐々に自分で食べ、自分で服を着替えて、自分で靴を履いたりするなど、「一緒にやってあげる」「自分でやらせてあげる」「自分で選択させる」「自分で考えさせる」という時期に入ります。
そのとき関わり過ぎるのは、子供の自立を妨げたり、責任感を育む大切な機会を無駄にしたりすることにもなります。
そのときは、子供自身にやらせて見守ること、できるまで待ってあげること、できたら褒めてあげることなどが必要です。
「早くしなさい!」と急がせたり、「駄目でしょう!」と叱りすぎたり、「いい子にしていなさい!」と枠にはめることも、過度にならないようにしなければなりません。
親の立場から見ると、「親の言うことを素直に聞く子供」が「いい子」だと考えがちですが、そのように親に合わせ過ぎた子供の場合、自主性が育たず、意欲が乏しい子供になることがあります。
本当に子供らしい「いい子」は、目がキラキラしていて、意欲的で活発な姿ではないでしょうか?
また、乳幼児期で大切なことは、子供と一緒に楽しく遊んであげることです。
実は簡単なことのようですが、親が幸せを実感していないと、子供と心から喜んで遊べないものです。
夫婦仲が悪くて悩んでいる親は、子供が遊んでいる時に一緒に遊ぶ気分ではないので、「うるさいから静かにして!」と無意識に避けてしまいます。
しつけをしっかりすること以上に大切なことは、子供の喜びに対する共感なのではないでしょうか。
皆さんからの質問をお待ちしています。
また、お会いしましょう!