「幸せな結婚」を考える 64
第12章 国際結婚のすすめ
⑤恨みを溶かした結婚の奇跡

 もう一度皆さまにぜひ読んでいただきたい、編集部イチオシ!なコンテンツをご紹介。
 第4弾は、「『幸せな結婚』を考える」を毎週火曜日配信(予定)でお届けします。

ナビゲーター:長岡 高史

 「国際結婚が世界平和につながる」というのは何も私のオリジナルではありません。この一貫した思想を持っているのが世界平和統一家庭連合(略称、家庭連合)の祝福結婚式です。

 1988年、韓国・京畿道龍仁市内の会場で6500組の国際合同結婚式が行われました。
 6500組という数もさることながら、特筆すべきはその多くが日本と韓国の国際結婚だったということです。

 その数、なんと2500組です。

▲1988年10月30日に行われた6500組の国際合同結婚式

 日本人と韓国人の結婚は今でこそ不思議ではありませんが、1980年代当時においてはほとんど考えられませんでした。
 特に日本の統治下にあった韓国においては、なおさらです。その思いは結婚をした当事者以上に、父母たちに顕著だったに違いありません。

 「日本人を嫁(婿)にするなんて……」
 言葉を失った韓国の父母が数多くいたことは想像に難くないのです。

 ある女性は当時の合同結婚式に参加して韓国人の男性と結婚をしました。しかし義理の父は、日本統治時代に徴用で日本に連れて来られ、強制労働を強いられた過去があったのです。そのような過去を持つ義理の父のもとでの結婚生活が容易だったはずありません。実際、苦労の連続だったといいます。

 それでも献身的な家庭生活を10年続けていく中で、ついに義理の父の心から、日本に対する恨みが消えたというのです。それはまさに、その女性の愛と信仰が国の壁を溶かした瞬間でした。

 世界の平和は誰もが願っています。実際に行動に移すのは簡単ではありません。しかしわずか30年前に、世界の平和を願いながら苦労の多い国際結婚の道を選んだ5000人の青年が実在していたことを忘れてはいけないと思うのです。