「幸せな結婚」を考える 62
第12章 国際結婚のすすめ
③「文化の違い」が私を成長させる

 もう一度皆さまにぜひ読んでいただきたい、編集部イチオシ!なコンテンツをご紹介。
 第4弾は、「『幸せな結婚』を考える」を毎週火曜日配信(予定)でお届けします。

ナビゲーター:長岡 高史

 夏目漱石が英語教師時代に、「I love you」を「愛しています」と翻訳してきた学生に対して、「日本人はそんなことは言わない。“月がきれいですね”とでも訳しておきなさい」と指導したという話があります。

 出所不明のため、真偽のほどは分かりませんが、なぜだか納得してしまうところがあります。一般的な日本人男性の傾向として愛を直接的に表現しない(できない)というものがあるようです。

 他の日本人男性はどうか分かりませんが、私はまさにこのようなタイプでした。片や私の妻は韓国人です。韓国の男性は愛情表現が豊かで積極的です。

 2004年に「ヨン様」(韓国ドラマ「冬のソナタ」の登場人物)によって始まった韓流ブームは、多くの日本女性をとりこにしましたが、韓国では至って普通の男性像であり、そのような文化で育ってきたのが私の妻なのです。

 「男は背中で語るもの」などということは通じるわけもなく、愛する妻のために愛情表現を研究しました。おかげで、少しは愛情表現も成長したと思います。
 そうです。妻を喜ばせるために成長できたのです。

 できなかったことが、できるようになることが「成長」です。
 普段はできないことでも愛する妻(夫)のため、という強力なモチベーションが加わることによって、限界を超えられます。

 「文化の違い」は確かに高い壁です。国際結婚であればなおさらです。しかし超えられない壁はなく、超えた先の成長は自分の人生を豊かにしてくれるのです。